不動産を探す際は、ガイガーカウンターが必須に
福島テレビのニュースにて、新築マンションから高いレベルの放射線が検出されているという報道がありました。
二本松市の新築マンションから放射性物質
http://www.fukushima-tv.co.jp/news/index.php?no=0195490
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二本松市のマンションのコンクリートから比較的高い放射線が確認され環境省ではコンクリートに放射性物質が混入したまま工事が行われたと見て調べています。問題が発覚したのは二本松市で去年9月に建設されたマンションです。環境省などによりますと先月27日、マンションに住む生徒が身につけていた積算線量計が3ヶ月で1・5ミリシーベルトと高い値を示したことから二本松市が周辺の調査を行いました。その結果マンションの基礎部分のコンクリートから毎時1・4マイクロシーベルト前後、室内からも1・2マイクロシーベルト前後が確認されたと言うことです。環境省ではコンクリート内に放射性物質が混入したまま工事が行われたと見て施工業者から事情を聞くなど確認を進めています。
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今回発覚したのはたまたま福島でしたが、これは全く人事ではなく、既に日本中、どこで発生してもおかしくない状態となっています。
なぜなら、日本で発生した高濃度放射性焼却灰は、一部建材に再利用されているからです。
汚泥の焼却灰から高濃度の放射性物質 東京
http://news24.jp/articles/2011/05/13/07182670.html
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東京都の下水処理施設から出た汚泥の焼却灰から、一キロあたり17万ベクレルという高濃度の放射性物質が検出されていたことが日本テレビの取材でわかった。
東京都によると、江東区の下水処理施設「東部スラッジプラント」で3月25日に採取した汚泥の焼却灰から、一キロあたり17万ベクレルの放射性物質が検出されていた。同じ時期に採取した別の2つの施設の焼却灰からも、一キロあたり10万ベクレル以上検出されていたという。これらの焼却灰は、すでにセメントや建築資材などに再利用されている。
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そんな背景には、国が放射性焼却灰のセメントへの利用を後押ししていたこともあります。
この資料は、PDFの形でWebで公開されています。
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…こうしたことを受けて、セメント各社におかれては、水道事業者、下水道管理者等と協力し、脱水汚泥等の放射能濃度の管理や希釈度合いをコントロールし、セメントを利用して製造される生コンクリート等が安定的にクリアランスレベル以下とすることにより、今後とも脱水汚泥等を安定的に受け入れるようお願いしたい。…
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その結果が、今回の事態を招いたといえるのではないでしょうか。
ドイツの放射線防護協会も日本へ勧告していました。
『放射線防護の国際的合意として、特殊措置をとることを避けるために、汚染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて「危険でない」とすることは禁止されている』
セメントを2倍に希釈以上に希釈…のくだりでも、そういった放射線基準における国際的な原則を無視した内容であることも伺えます。
その他、海外からの教訓とすべき事例もあります。
2000年12月に放送された特命リサーチ200X 忍び寄る放射線の恐怖! の動画です。
この動画では、海外で発生したいくつもの放射線事故が紹介されています。
台湾での事例では、放射能汚染された建材を使用することで、建物に住んでいた住人が甲状腺がんを発生した、というものでした。
今回発覚した福島のマンションだけでなく、同様の事例が既に起こっている可能性は少なからずあるように思います。
これから不動産を購入したり、あるいは引越しをする際には、ガイガーカウンターで予めリスクがないことを調べておく必要があるかもしれません。
放射線という見えざる脅威が、すぐそこに潜んでいるのかもしれないのですから。