福島の甲状腺がん確定18人、疑い25人に増加
福島県で甲状腺がん確定が前回6月の発表より6名増え、18名となりました。
さらにがんの疑いとされている人数も25名となり、合わせて43名が甲状腺がんもしくは疑いと診断されたことになります。
第12回「県民健康管理調査」検討委員会(平成25年8月20日開催)
資料2 県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況について <PDFファイル329KB>
すこし具体的に記載すると、穿刺細胞診で陽性と診断された人数が44名。
そのうち19名の甲状腺がん摘出手術が完了。
手術した19名のうち、18名ががん(乳頭がん)であり、1名が良性の結節。
より緊急度の高い対象者から手術を行っているとしても、19名のうち18名が悪性のがん。
同じ割合であるなら、9割以上の確率で残りの25名にも悪性のがんが見つかる可能性があるということになります。
さらに、現時点で二次検査の対象となったおよそ1280名のうち、結果が確定しているのは625名。まだ半数程度です。
二次検査の結果が確定し、今までと同じ割合で発生するなら、もう40名近くがんまたはがんの疑いをもつ対象者が確認される可能性があります。
一次検査を受診できていない人数は、36万人のうちおよそ4割の15万人。まだまだ氷山の一角である可能性は、十分にあります。
甲状腺がんの子ども 新たに6人
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130821/k10013913961000.html
甲状腺がん診断確定18人に 原発事故の影響否定
http://www.minpo.jp/news/detail/2013082110403
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乳児を含む子どもが甲状腺がんになる確率は通常、数十万人に1人とされ、国内では、平成18年の統計で、甲状腺がんと診断された20歳未満の人は46人でした。
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関係者–福島医大の鈴木真一教授をはじめ、県医師会常任理事の星北斗座長などは原発事故との関連に否定的な見解を示しているそうですが、本当にそうでしょうか。
数十万人に1人発症するという甲状腺がんが、調査の途上ですでに18名確定している異常な事態です。
過去にチェルノブイリ事故発生時には、最初の2~3年でこれだけの甲状腺がん患者が確認されることはなかったといいます。
しかし、それは20年以上前となる当時の技術では無理からぬ事であったのかもしれません。症状が顕在化してはじめて診察を受けた人も大勢いたのかもしれません。
もし当時、現在と同じような診断技術があれば、どのような報告となっていたか。
そう考えた時、これから福島で甲状腺がんがどのように報告されるかわかるのかもしれません。