塩分摂取量を減らすと、頭痛の予防に繋がる
塩分摂取量を抑えると頭痛の予防に繋がる、という研究結果が米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究で報告されています。
野菜&低脂肪の食事VS脂肪多めの食事
研究チームは、390人の被験者を2つのグループに分け、一方のグループには野菜や果物をたっぷり摂る低脂肪の食事、もう一方の対照群には典型的な欧米人の食事を続けてもらった。
塩分摂取量だけを変える
その際、まずは一定期間、塩分の摂取量を1日9グラム(アメリカ人の平均的な摂取量)にしてもらい、次に同じ期間、塩分摂取量を1日6グラム(推奨摂取量の上限)に減らし、最終期間は3グラムへと減らしてもらった。そして、頭痛、膨満感、口の渇き、疲労感、活力の低下、めまい、吐き気、嗜好の変化など、実験期間中に自覚した症状を記録してもらった。
どちらの食事も減塩で頭痛が軽減
結果を分析したところ、塩分を9グラムから3グラムに減らすと、頭痛の頻度が31%減ること、脂肪分の量は頭痛の発生には影響が認められないことが分かった。
この結果について、他の専門家は「減塩により、血圧や脈拍が低下したことが関係しているのではないか」と見ているが、今回の研究では、元々血圧が正常だった人も、減塩により頭痛が緩和されたそうだ。
ジョンズ・ホプキンス大学のLawrence Appel教授は、これらの結果を受け、「食事によるナトリウムの摂取量を減らすことが頭痛予防の新しいアプローチになる」と述べている。
出典:塩分摂取量を減らすと、頭痛の予防につながるとの研究結果
日本食は比較的塩分摂取量が多い
特に日本人、一般的な日本食は比較的塩分摂取量が多い傾向にあるようです。
2012年時点での日本の成人1日あたりの食塩平均摂取量は、男性で11.3グラム、女性で9.6グラム。
いっぽう、世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしています。
このあたりに日本人の頭痛が国民病であるところの遠因があるのかもしれません。
出典:1日5グラムが世界基準、日本人まだ塩分取り過ぎ
塩分を減らすアプローチ
塩分摂取量を少なくするためのアプローチは主に2つあります。
直接的な方法としては、塩分摂取量を減らすもの。
間接的な方法としては、塩分の排出量を増やすものです。
減塩レシピ、減塩食品は数多くありますが、その中でも特に面白いアプローチをしているのが、
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表面に満遍なく吹きかけることで、少量でも味がしっかり感じられ、塩分摂取を抑える効果も期待できるそうです。
出典:調味料 スプレーがけ…少量で味感じ減塩効果
もう一つの間接的な方法は、余計な塩分を輩出する食品、主にカリウム系の食品を多めに摂ってみるというものです。
塩分を輩出するカリウム
カリウムには余分な塩分(ナトリウム)を排泄する働きがあると言われています。
カリウムを多く含んでいる食品には以下の様なものがあります。
出典:血圧を下げる食品・食材
カリウムを多く含んでいる食品は、下記の医師のブログで頭痛を遠ざける食べ物として紹介されていることも興味深いです。
出典:頭痛を遠ざける!食べ物紹介します!
食事から食塩の摂取を控える減塩療法を行うことも勿論大切ですが、あまりそればかりに拘った食事内容だとストレスを溜め込むことにもなりますので、無駄なナトリウムの排泄作用があるカリウムを多く含んでいる食品を料理の食材に加えるといったことも、頭痛の予防に繋がりそうです。
但し、腎臓病を患っている患者さんでは、過剰摂取により【高カリウム血症】を発症する可能性が高くなることから注意する必要もあります。
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