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FANA ギターメンテナンス

2011-02-01 | Music / Guitar | By: sorakuma

SAKURAI Standard Model 1996
調整のため、池袋のギターショップ、FANAに楽器を持ち込みました。

昨年末、メンテナンスに出したギターが返ってきました。
大学の頃購入したギターで、もう10年以上使ってきましたが、今まで一度もちゃんとしたメンテナンスを行ったことはありません。
毎日弾くときも、日が空いてしまうときもあり、使っていて特に異常を感じたわけではないのですが、一念発起して池袋のギターショップ、FANAに楽器を持ち込みました。
FANAには工房があり、楽器の修理を請け負っています。

FANAでは、こんな症状を解決してくれます。
青文字が原因、赤文字が修理方法です。

A.フレットの端が出て、触ると痛い。

 これは乾燥で指盤、ネックが縮むと発生します。バリが出ると言います。
 この場合、ギターの各部分が割れる恐れがあります。

  •  バリを取る
  • 加湿をする

B.糸巻の巻き具合が硬い。 巻く時に雑音が出る。

 糸巻の精度が悪いか、歯車の磨耗、本体との取り付け不良などが考えられます。

  • 糸巻の交換
  • 部品の交換
  • 取付の調整

C. 弦が古くもないのによく切れる。

 弦の不良の場合もありますが、ナットの溝やサドルと弦との接触面が
 スムーズでない場合に切れやすくなります。

  • 弦を交換する
  • ナット、サドルの調整
  • ナット、サドルの作成

D.いつの間にか汚らしくなった。

 その理由は次のようなことが原因です。

  1. 身体の触れる部分の塗装が剥げる。
  2. 汗や汚れ、木材のヤニ等で塗装が変化する。
  3. 木材の収縮、膨張により塗装面の割れ、段差が発生する。
  • バフをかける
  • 部分塗装をする
  • 塗装の塗り直しをする

E. 弾くと変な音が出る。

 雑音発生の要因は次のようです。

  1. 弦の巻き残しが表面板やヘッドに触る。
  2. 糸巻の部品が共振する。
  3. 内部の接着がゆるんでいる。力木の剥がれ
  4.  フレットが浮いている。又は凹んでいる。
  • 弦の余分を切る
  • 糸巻部品の緩み確認
  • 糸巻の交換
  • 力木の接着
  • フレット打ち込み
  • フレット打ち直し

F.ネックが反ってきた。

 ギターのネックは強い力で引っ張られていますから長い年月で
 次第に曲がってくる事があります。夏の暑さでネックの接着がゆるんだり、
 乾燥や湿気で無理矢理に曲げられる事もあります。

  • ネック反りの熱処理
  • 指板調整
  • 指板交換

G.良く鳴らない。音がつまる。

 一番気づきにくい症状ですが、湿気過ぎ、力木のはずれ、駒の浮き、
 フレットの浮き、弦高の変化などが考えられます。

  • 適度の乾燥をさせる
  • 力木の接着
  • 駒の接着
  • フレット打ち込み
  • 弦高の調節

H.割れ、傷

 大きく目立つ割れやキズもありますが、意外と知らないうちに発生してい
 るものもあります。明るいところで目を凝らして点検して下さい。
 弦が飛んで出来たキズは気になるものですね。弦の巻き方を参考にして下さい。

  • キズ直し、部分塗装
  • 割れ直し、部分塗装
  • 表面板割れ、全塗装
  • 裏板割れ、全塗装 

楽器の調整をしたことがないことを伝え、全体的にバランスを見てもらいました。
結果は、ネック反り直し(150,00)、1~7フレット打ち直し(10,000)、サドル作成(5,000)で全治1ヶ月程の診断。
その場で調整を依頼しました。

と、このままメンテナンスに出してしまうと、一ヶ月近くギターに触れなくなってしまうことに。
いろいろ大変なことになってしまうし、新年を楽器なしで過ごすのも忍びないので、代替のギターをこれもまた衝動買い。
ちょうど、定価6万円の松岡の新品で、若干塗装に問題があった4万円の特価品を予備楽器として購入。

MATSUOKA M60S

塗装に難があるといっても、素人目にはどこがどう問題なのかよくわからないレベルです。
鳴らしてみると、しっかりした低音の響きが感じ取れました。ただし、高音弦で7フレットから先を弾いたときだけ、若干音がぼんやり聴こえてしまう印象も。

そんなわけで1ヶ月間松岡と過ごしてきたのですが、ついにギターのメンテナンスが完了しました。

弾いてみると、今までで一番いい音を鳴らすようになっていました。今まで高音が甘く、なんというか丸くなるきらいがあったのですが、これが見事に解消されています。
ネックの反りが解消された分、若干弾きやすくなリ、サドのル作成により弦高が上がった分、芯の通った音を響かせるようになりました。
初心者だった頃についてしまった傷も、あちこちぶつけた傷もそのままですが、これは自分がギターを学んできた歴史そのものとも言えます。

松岡は外練で弾くように、櫻井は家や演奏会で弾くように、それぞれ使い分けていきたいと思います。

ちなみに、メンテナンスついでにこんな話を頂きました。弦の張ったままにはせず、しまう時は、弦を二巻きほど緩めるのだそうです。
張ったままにしておくと、ネックの負担がかかってしまうので、長い時間をかけて反っていってしまうのだとか。これから気をつけたいと思います。

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