Eduardo Eguez – L’Infidele: Lute Works
作曲者であるヴァイスは、バッハとも親交があり、ヴァイスとバッハの共同作業による作曲がそれぞれの楽曲で取り入れられている、いわばバッハと双璧をなすバロック音楽の牽引者でもあります。
この曲を初めて聴いたとき、まるで全く新しいバッハのリュート組曲のように感じられ、しかしそのどの曲とも異なることから、すぐにアルバムを案内してもらいました。
普段聴いているギター曲にはない音の柔らかさと優美さ、繊細さが素晴らしいです。ギター曲を聴いていると、その曲を傾注して聴くのが常なのですが(特に現代曲ほどそうであると思います)、この曲は自然と風景に溶け込むような、そんな柔らかな響きを持っています。もちろん楽曲の素晴らしさに加え、名手であるエグエスの技術あればこそなのですが、いつの間にか聴き入ってしまう程の楽曲には久しぶりに出会えたと思います。
アルバムの収録曲は下記の通りです。
Suite L’Infidele (London manuscript. Add. 30387)
- Entree
- Courante
- Sarabande
- Menuet
- Musette
- Paysane
Suite in F major (Dresden manuscript. Mus.2841-V-I)
- Prelude
- Allemande
- Courante
- Bouree
- Sarabande
- Menuet
- Presto
Tombeau sur la Mort de Comte de Logy arrivee 1721 (London manuscript. Add. 30387)
Suite in D minor (Dresden manuscript. Mus.2841-V-I)
- Prelude
- Allemande
- Courante
- Bouree
- Sarabande
- Menuet I
- Menuet II
- Gigue
作曲者であるヴァイスは、生前ほとんど出版されなかったため、今なお新たに楽曲が発見、発表されているとか。
全く知られていない未発表の楽曲が、今後出版、演奏されることもあるのかもしれません。
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Comments
Comment from sorakuma
Time 2011年2月3日 at 6:50 PM
(∩´∀`)∩コメントありがとうございます。
バッハとヴァイスは、それぞれチェンバロとリュートで共演したり、楽曲を借用したりしていた仲でもあるそうです。二人の楽曲を注意深く聴いていると、共通のフレーズで喜びや悲しみといった感情を表現したりしているのに気が付きます。
きっと同時代の音楽の第一人者として、お互い尊敬する存在だったのでしょう。バッハの曲を聴いたとき、あるいはヴァイスの曲を聴いたとき、どこかで聴いたかもしれないフレーズを感じたら、それは二人が共同で研究した表現なのかもしれません。
よかったら、また是非コメントしてください。
Comment from スナフキン
Time 2011年2月2日 at 6:49 PM
ソラクマさん
バッハとの共同作業の楽曲、聞いてみたくなりました!