甲状腺被曝の子供たちのリスクを省みない原子力安全委員会
子供を持つ親にとって信じられないようなニュースがありました。
原子力安全委員会によると、福島周辺で甲状腺被曝したとされる子供たちに対し、医療措置は必要がないと判断しているとのことです。
詳細はこちらです。
甲状腺被曝の子「健康リスク評価できぬ」 原子力安全委(asahi)
記事ではこのように記述があります。
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仮に甲状腺がんを発症しても進行が比較的遅いことなどから、生活支援チームは、個人のリスクが不明でも、定期的に検査を受けるように働きかけることで対応したいとしている。
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驚くべきことに、原子力安全委員会は甲状腺がんを発症することすら織り込み済みであるととれる発言です。
7月時点、福島の子供たちのうち、45%に内部被曝が確認されたニュースがありました。その際も精密検査が不要であると同委員会は発言しています。
福島の子ども45%甲状腺被ばく 精密検査不要と安全委
また、7月、NGOの調査で福島の子供たちの尿からセシウムが検出された報告もなされています。
事態は一刻の猶予もないはずなのです。
チェルノブイリ原発事故では、その後、ベラルーシなど、子供たちがどれだけセシウムなどを内部被曝しているか、定期的に検査がなされています。
それがいかに深刻な健康被害、あるいは生命を脅かすことになるかをよくよく理解しているからです。
※汚染地域が国土の99%を占めるベラルーシでは、健常な子供たちは15~20%程度しか生まれないといいます。
この原子力安全委員会の対応が、日本にチェルノブイリ原発事故の悲劇を再来させないことを願うばかりです。
※追記—
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JHT9512.html
ベラルーシの国土はほぼ100%と言っていいほど汚染されています。
影響の薄い地域でも、5~10キュリー/km2
1キュリーは、3.7×10^10ベクレル
37000000000×5~10Bq/km2の汚染地です。