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阪神大震災の記憶と教訓

2011-06-10 | Lifehack, 震災・原発 | By: sorakuma

はっきり覚えてるよ・・
・大きく揺れて、ローボードの上に置いてあったテレビとかコンポが飛んできた
一応釘打ってワイヤーで固定してたはずの本棚がワイヤーが切れたり釘が抜けたりして倒れた
揺れが収まったときは停電してて部屋中わやくちゃ

・急いで暗闇の中で服を着て財布と部屋の鍵を確保してベッドから降りようとしたんだが、
天井の照明器具が落ちてきていて、足を怪我するところだった

・靴を履いて部屋から出たんだが、周囲はガスの臭いが充満してて、怖かったから自分の
部屋のガス栓は元から閉じておいた

・近所の公衆電話で実家に電話して「とりあえず俺は大丈夫」と言うだけで10円玉がなくなった
テレホンカードは使えなかった

・近所のコンビニに行ったら一旦店を閉めて店内の片づけをしていた
15分くらいで店主が店の前に出てきて
「こういう状況なのできちんとレジも使えないけど、大体で会計するからわかってくれ」
と言ってて、俺はお茶2リッターペットボトル2本と乾電池4本とバンドエイドと
ウエットティッシュを買って、店主に「大体1500円です」と言われたので
2000円払って「すいませんが10円玉をください」と言って10円玉を20枚
くらいもらった

・その10円玉でやっと実家に電話しなおして家族の無事を確認して、建物の中に入るの
が怖かったので車に乗って車のラジオで情報を集めた
そのときに「神戸の震度は5に訂正された」と言ってて、「この大地震で震度5かよ・・
マジかよ・・」と思った・・

・明るくなってきたので建物の中に入って、(靴を履いたまま部屋に上がって)部屋を
片付けて、(停電が回復していたので)掃除機をかけて、風呂桶に水を張っておいた
俺が風呂に水を張り終わってから10分くらいで断水した

・それから自転車で近所の小中学校を回ってみたんだが、電柱が倒れてBMWに刺さって
たりとかがいっぱいで、細い道でも車で通れなくなってる道がいっぱいあった
近所の小中学校を回ってみたんだが、1件目はなんか遺体の安置所に使われたみたいで、
毛布にくるまれた遺体がどんどん担ぎ込まれてきてて、怖かったから別の学校に行ったら
被災者がいっぱい集まってきていた

・なぜか郵便局の赤カブが走り回っていたので、「これは郵便局は無事なんだな」と思って、
母ちゃんに電話して郵便局の口座にお金を振り込んでもらった
このときに電話ボックスのまわりに「携帯が通じない・・困った」と言っている人が大勢いた
のと「体を打って痛いんだけど、家の電話も通じないし消防署にもつながらない・・
どうしたらいいんだろう」っていう人が大勢いた

・これは長期戦になるので一旦実家に帰ったほうがいいなと思って、冷蔵庫の中のものと
前日に作ってあったおでんを大屋さんの所に持って行ってから部屋の電気を配電盤から
落として、電話線もジャックから外してから車で4時間かけて実家に帰った
3時間は国道43号線を抜けるまでの時間で、国道43号線を抜けたら1時間だった
そこまで出てきたら普通に店が開いていたのが不思議だった・・

・1日実家で休んでから実家の近所のホームセンターで ポリタン2つ カセットコンロ
カセットガス24本 を買って、アウトドア用品店とか登山用品店を回って
キャンプ用ガスコンロとガス 山用非常食数日分 を買って
自転車用品店で 自転車のパンク修理キット数セット を買って
スーパーで米を20kg買って、それを全部背負って部屋に帰った
これらは友人たちの所に行ってばらまいてきた

・大家の張り紙で「部屋のトイレを使わないでください」と言うので大学のトイレを使ったん
だが、ここでも水が出ないのでうんこした後にケツを拭いた紙は大型ゴミ袋に入れるよ
うにしろと言われていて、トイレはそのうんこの臭いが充満していた

・大学は数日後になってやっと1日だけみんな集まったんだが、その後3月下旬まで休講で、
3月下旬に一気に試験だった 全員進級だったと思う

・国境なき医師団の「健脚ボランティア」というのが募集されていたのでそれに友人数名
と志願して、祭りとかで使う大型のプロパンガスコンロとプロパンガスのタンクと
(これは俺の金で買った)板チョコ30枚を持って灘区の避難所まで持っていった
帰りに43号線を歩いたんだが、自衛隊とかの大型ユンボが、先っぽにコンクリートに
穴開けるあれをつけて、倒れた阪神高速を解体してたのを見れたのはいい経験
自衛隊がテント張ってるところも見たんだが、アウトドアの教科書に載ってるのと寸分
違わずテントの周りにきちんと溝掘ってあった

・後日から思い立った俺は自転車の修理キットを持って自転車で神戸市内まで行って、
自転車修理のボランティアをやってきた 3週間くらい続けたが、需要がなくなってき
たのでやめた

教訓:
・家具の固定には頑丈なワイヤーを使うこと 家具が倒れてきてもベッドの方向には倒れてこないように
部屋の配置を見直すこと

・ベッドの横には必ず靴を置いておくこと 部屋の中でも靴を履くこと

・トイレが水タンクがある形だったら、トイレの水タンクに2リッターペットボトルのお茶を2本くらい
入れておくこと 普段の節水にもなるしあるとないとでは大違い

・水が出るうちに必ずできるだけ水を確保すること 水は重い 給水車が来ても運べる水の量は
限界がある それを前提にすること

・必ずガスの元栓を締めること 部屋を脱出する場合は電気を配電盤で切って電話もジャックから
抜いておくこと

・最初に確保するのは財布(免許証とか保険証とか)携帯はその後でいい
財布の中には必ず現金をある程度入れておくこと(コンビニATMが止まったらどうする?)

・服を着たら部屋から一旦出ること もしかしたら建物が大打撃を受けているかもしれない

・このような非常時は思っているほど携帯は使えない(つまりWimaxも使えない)
停電していたらネットも使えない 必ずラジオを確保しておくこと

・ワンセグとかで携帯をフル活用してたら携帯の電池がすぐになくなる
必ず乾電池で充電できるタイプの充電器を確保しておくこと

・意外に役に立つのが電気のコンセント 避難所でみんなが携帯に充電しようとすると電源が
足りないので重宝する

・公衆電話はテレホンカードは使えなくなる 100円玉を入れても10円玉としてしか認識されない
ので10円玉をある程度確保すること

・近所の小中学校は必ず2件以上回ること 遺体の安置所に使われる可能性もあるからだ

・電子マネー コンビニATM 携帯電話 ネット が使えない環境を前提にすること
できれば郵便局に口座を持って10万でいいから郵便局の口座に入れておくこと

・コンビニとかで乾電池はいちばん最初になくなる でも買い占めないこと(不必要に人の恨みを
買うとこういう状況ではあまりいい結果にはならない) 普段からある程度乾電池は用意しておくこと

・2~3回でいいからアウトドアクッキングをやってみろ 鍋でごはんを炊いたりカセットコンロ
だけで料理を作れるスキルはアウトドアクッキングに通じるものがある

・あと、店頭からカセットコンロとカセットガスはすぐになくなるが、意外とキャンプ用のコンロや
ガスはなくならない そういうのを備蓄しておくのも悪くはないし使い方に習熟しておくのが吉

・カセットコンロとカセットガスはいくらあっても足りない 普段から無駄だと思うレベルの量を
備蓄しておくこと

・飯を食った後の食器を洗う水が絶対的に足りなくなる 食器にラップをしたりしてできるだけ
食器を汚さないようにすること ラップの備蓄もあればあるだけいい

・電子マネー コンビニATM 携帯 ネットが使えなくなるという前提で全ての準備をすること
水が足りない ガスが使えない 電気もダメかもしれない という前提で どうやって水を確保するか
どうやって調理用の熱源を確保するか どうやってトイレを快適にするか を少し考えておいたらいい

阪神大震災の記憶と教訓

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