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蒸留水器を使用して3ヶ月の所感。

2011-07-13 | Gadget, 震災・原発 | By: sorakuma

蒸留水器 台湾メガホーム社製 MH943シリーズ 「水瓶座の雫」 ステンレス・ボディ(黒)ガラス容器

震災から4ヶ月間経過し、あまり報道こそされなくなりましたが、原発からは依然として放射能が拡散され続けており、特に手がつけられない状態となってしまっている問題の一つに、水の汚染の問題があります。

先日、都内の水道水で再び微量の放射性物質が検出されたニュースがありました。政府は影響が無い、問題がないと連呼していますが、こうした政府発表が正しい保証はどこにもなく、拡散された放射能をあくまで『風評』とする姿勢は全く評価できないのは変わりません。

3月の原発事故以降、個人として最初に行った対策が、この蒸留水器の購入でした。

ヨウ素やセシウムなどが水道水に含まれていた場合、ヨウ素、セシウムの沸点は100度より高いため、蒸留した場合に水道水から確実に取り除くことができる、というシンプルな理論が購入のきっかけとなりました。
※同様の理論から、単純に水を沸騰させた場合、水だけが気化して放射性物質の濃度があがってしまうことになります。

実際に蒸留水器を使用して驚いたのが、東京の水道水がいかに多くの不純物を含んでいるかということでした。水道水を器械で蒸留すると、水以外の含有物が蒸留水器の中に残ります。

白い何かに加えて、3月の使用時には紫っぽい何かがはっきり溶け残っていました。毎日使う分の水を蒸留させ、だいたい1週間に1回掃除をする、というペースなのですが、3月時に残っていた紫の液体は、いまだに謎のままです。それ以降、残留物が白かったり、白かった残留物が焦げて黒くこびりついたり、というところはありましたが、『紫』の何かだけはでてきませんでした。

自分の身分が大学生だったら、研究室の設備を使える友人に成分分析をして貰えたところだったのですが、いまだにそのとき何がでたのか(3月下旬の1週間の使用で『蓄積』した何かです)はわかりませんでした。そのときは、それを見て、普通に水道水を摂取していたら、こんな怪しい物質を摂取することになっていたんだなあと身震いする思いでした。

水道水は一般的に塩素消毒されたものです。蒸留水器を通してしまうことで塩素がなくなってしまうと、水はすぐに悪くなってしまうのですが、できたばかりの水を1日で摂取してしまうことを意識すれば、特に問題はありません。何より、塩素成分を含まない水は、(ミネラルはないかもしれませんが)口当たりが良く、普通の水道水とは比べ物にならないほど美味しいです。

普段パスタを茹でるのにも、コーヒーを入れるのにも蒸留水器を通した水を使っているのですが、特にコーヒーに関してははっきり違いがわかるレベルです。口に入れるものに関しては、今後も特に気を使っていきたいところです。

蒸留水器を使用しなくても、逆浸透膜タイプの浄水器を使えば放射性物質はほぼ除去可能であるといいます。ただ、塩素など、完全に水に溶けてしまっている不純物を取り除くことはできません。放射性物質除去が第一目的で購入した製品ではありましたが、そんな思わぬ副産物からも、買ってよかった製品となりました。

難点は、やはりメンテナンス性の悪さです。ちょっと重たいふたを取り外したり、まあ週1くらいで本体をゴシゴシと洗ったりするのは、すごい面倒くさがりな人にとっては向かないと思います。日本製で同じような製品を見かけない理由がよくわからないのですが、東芝などの家電メーカーが本腰を入れて同じような製品を作ったとしたら、使用後の不純物を自動的に取り除いたり、より高いメンテナンス性をもったクオリティの高い製品になると思います。

それはさておいても、最低限シンプルな機能をもった製品として、生活必需品の水、という観点で安心と安全を提供できるありがたい製品です。昨今で浄水器のない家庭のほうが少ないかもしれませんが、浄水器の機能や性能の劣化などに不安がある場合、特におススメです。

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