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節電対策を考える

2011-07-31 | Lifehack, 震災・原発 | By: sorakuma

震災以降、原子力発電所の稼働が問題となり、消費電力の削減が求められています。

テレビでは、節電対策として『エアコンの温度を下げよう』、とか『照明をこまめに消灯しよう』と叫ばれていますが、決してテレビでは言わない、もう一つ効果的な節電対策があります。それは『テレビを消すこと』です。

主な節電対策 節電効果 前提条件
照明をこまめに消灯する 162W 白熱電球3つを消す
テレビをこまめに消す 220W 液晶テレビを消す
使用していない家電製品のコンセントを抜く 6W テレビ・DVDレコーダー・パソコンのコンセントを抜く
エアコンの温度設定を上げる 52W エアコン2台の温度設定を上げる
使用するエアコンの数を減らす 130W エアコン1台を止める
白熱電球を省エネ型照明に交換する 126W 白熱電球3つを蛍光灯に交換する
合計 696W
  • 白熱電球3つを消す(162W)
  • 液晶テレビを消す(220W)
  • テレビ・DVDレコーダー・パソコンのコンセントを抜く(6W)
  • エアコン2台の温度設定を2度上げる(52W)
  • エアコン1台を止める(130W)
  • 白熱電球3つを蛍光灯に交換する(126W)

震災復興に向けた緊急対策の推進について~第6回提言 家庭における節電対策の推進~ | 野村総合研究所(NRI)

この表を見ればテレビを消した方がエアコンを消すより1.69倍、90Wもの節電効果があることが分かります。

さらにエアコンに関しては、部屋の温度の低下に応じて消費電力が低下します。

エアコンの消費電力は電源を入れて17分後にはたったの80Wになる | デジタルマガジン

こちらの記事では、エアコンは、最初の数分間こそは500W、600Wもの電力を消費するとありますが、起動して17分後には80Wに、部屋の温度が十分下がった状態では20Wにまで消費電力が減少するとあります。節電はそもそも、ピーク時間に必要以上に電力を消費することが問題になるわけで、ピーク時間にエアコンを起動させなければ、十分少ない電力で部屋を冷やすことが可能になります。

反面、テレビは常に液晶を点灯させており、稼働していながら節電を行うのはそもそも無理があります。また、テレビ自体が熱源になってしまうことを考えても、エアコンを稼働させないことよりテレビを使用しないことのほうが節電には効果的であると言えます。

テレビを稼働させなくて死ぬことはありませんが、エアコンを稼働させない場合、場合によっては熱中症などを引き起こすことも考えられます。番組にもよりますが、ただつけているだけで内容のない番組、他人を貶めることを生業にしているような番組であるなら、まず最初にテレビから節電しましょう。

節電は、そもそも原子力発電が不安定になったことに起因するのですが、原子力発電についてはこんな話もあります。

原発 がなくても、   電力 は 足りる。

 

 

統計で見た場合、1年間での最もピークとなる時間帯を除いて、原子力発電を一切使用しなくとも火力と水力で電力を賄うことができます。

最近、東京電力が一日の消費電力を捏造してまで危機的状況であることを煽っていましたが、国民の生命や自然を損なってでも自分たちの利権のために原子力発電を推進したいという思惑が見え隠れします。

電気事業連合会が出している発電コストの比較では、 1KW当たり原子力5・3円、火力6・2円、水力11・9円ということになっています。ですが、これは原子力発電のために使用された税金や、原子力発電所を建設するのにかかったコストを除いた金額になります。これに対して、立命館大学の大島堅一教授が実際のコストを算出しています。

これまで原発に払ってきた総コストを発電実績で割り、それに電源開発促進税(1Kw当たり37.5銭=約100円/月:国民負担)等の税金(税金投入が多いのが原子力です)を入れて計算します。すると、発電単価は1KW当たり原子力が10.68円、火力9.9円、水力7.26円となるこということです。※原発のコストは再処理にかかる費用を除いた金額なので、実際のコストはさらに高いものとなります。

なぜ電力会社は、こんな状況下においてもコストやリスクの高い原子力発電を推進し、安価である、あるいはエコであるとして一般国民に喧伝しているのでしょうか。それは、原子力発電所の建設やコストに関して、法律で電気料金に上乗せしてよいことが定められているからです。省エネ化が進めば進むほど、本来家計の電気料金は減少するはずですし、技術革新が進んで発電のコストが低下すればするほど、電気料金は下がるはずですが、実際に電気料金が下がった、という話はあまり聞こえてきません。そこには、こっそりと新たな原子力発電所の設置費用が上乗せされていることも一因となっているからです。

電力会社が自分たちの利益のために原子力発電を推進し、さらに今回のような事故を起こせば、電力会社ではなく国民の負担としようとしている。こんな状況が許されるのでしょうか。こんな背景を考えると、節電の必要性自体が懐疑的です。

エアコンの温度を下げることが効果的なのか?→No
そもそも節電は必要なのか?→?
そもそも原子力発電は必要なのか?→?

ほんとうに必要な節電を行う上で、一度じっくり考えてみるのもいいかもしれません。
原発のウソ (扶桑社新書)
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