sorakuma

そらくま。

Skip to: Content | Sidebar | Footer

福島の農作物を考える

2011-09-04 | 震災・原発 | By: sorakuma


先日、ZDFの動画を紹介した際、ZDF動画に対して福島県の二本松農園のブログで、ZDFの放送は意図的な編集による印象操作であるという内容のエントリがあがっていました。
また、『動画をご覧いただく皆様も、「福島県野菜のほとんどが正式の検査で、NDか数十Bqの範囲にあるのに、いきなり7000Bqなどあり得ない」というような予備知識をお持ちいただきたいと思います。』とコメントされていましたが、実際のところどうなのでしょうか?

9月時に公開された政府機関の調査では、次のように記載されています。
食品中の放射性物質の検査結果について(第178報)|厚生労働省
農産物に含まれる放射性セシウム濃度の検査結果(随時更新)|農林水産省


確かに、厚生労働省、農林水産省のいずれの検査においても放射性セシウムはほぼ検出されていないという結果になっております。
これに対して、先日文部科学省が発表したセシウム137の地図や、国・自治体が公表している放射線マップにより、深刻な汚染の状況は明らかにされています。これは一体どういうことなのでしょうか?

文部科学省による放射線量等分布マップ[PDF]

国・自治体による高さ1m・0.5m計測を中心とした放射線量マップ

そして、4月時点で、グリーンピースが公開した汚染の状況を示す資料では、野菜畑や小規模農家から集めたのサンプルすべてで基準を超える放射性物質を検出しています。

グリーンピース調査~直売所野菜から基準値上回る放射線
グリーンピース調査報告書

ZDFの動画で、水田から35,000ベクレルのセシウムが検出されたという米はどうだったでしょうか。
8/26の福島民友ニュースでは、福島の早場米で放射性のセシウム未検出が取り上げられていました。
ところが、既に福島より原発から離れた茨城千葉で、放射性セシウムを含んだ早場米が検出されています。
より汚染の影響が強い福島で、放射性セシウムが検出されないことがあるのでしょうか。

8/29になり、朝日新聞ニュースで、福島の早場米で11サンプルのうちの3サンプルから微量のセシウムが検出がニュースとなりました。
続いて9/1、福島民報にて、本宮の玄米から微量セシウム 白米は未検出として取り上げられていました。

米や野菜の検査で、放射性物質は一見ほとんど検出されていないように見えます。
ですが、それは検査が正しく行われていればの話です。

検査に関しては、こういった話もあります。

実はフリーパス 放射線汚染食品が出回っている
米が本当にヤバいのは来年だ

後者は、福島の農家の生々しい声が伝わってきます。一部抜粋すると、次のような内容です。

* * * *
この前、村でやった土壌調査の結果が出た。
ざっと見ただけだけど、44枚中7,8枚が5000ベクレルを超えた。
先行検査(僕がお金を出した・・・)の6枚中4枚が5000ベクレル超え
だから50枚中11,2枚が基準値超えだ。
あら意外と少なくて良かったじゃいのと喜ぶべきだろうか
ちなみに残りの30数枚、3000~4999ベクレルだ。
除染の話は未だに来ない

そしてその検査はどうか
物的・人的資源の限界だということはわかる
だけど正直、検査はザルだ。
検査体制と検体数を考えれば、基準値超えの作物なんて
とっくの前から流通してる。

米はそうはいかないだろ! きちんとやるはずだ!
なんかそうでもないっぽい
ここで得意の伝聞情報
福島県は米の検査を1000か所でやるらしい。
ほらみろ! めちゃくちゃちゃんとやってるじゃないか!
1000カ所(笑)
もしこの数字が本当だったとすると
各地区1、2か所の検査ということになる。
例えばウチの地区は、田んぼ140枚くらいある
検査されるのはその中の1,2枚だ

そしてウチの地区に当てはめてみよう
今の段階だとウチの地区は5分の1が基準値超えだ。
吸収率が0.1だとすると
検査に引っ掛かる確率はMAXタイプのパチンコの単発落ちと同じ確率
いや俺単発ばっかりなんスけどw て言う人はちょっと空気読んでください
2枚だとしても2連落ち
いや俺なかなか3連しなくてw ていう人はパチンコやめて下さい
まあそんな確率
そんな確率で、ウチの7700ベクレルの田んぼで獲れた米が流通します。
来年はそんな地区が格段に増える

ホントどうすんだろ・・・
ていうか、あいつら絶対混ぜるよ・・・
プライド無いもん
* * * *
検査がどういった方法で行われているかはわかりません。
サンプリングは適切か、サンプリングされていない対象の扱いはどうなのか、結局のところ疑問は残ります。
仮に、リスクの高いサンプルを避け、リスクの低いサンプルを提示する、
リスクのあるサンプルに、リスクの低いサンプルを混在させる、
そんな操作が行われている可能性があるのであれば、検査のやり方そのものに問題がある可能性もあります。

この福島の農家の話が事実であれば、検査をすり抜けた、放射能を含んだ米は、今年、来年と間違いなく出荷されることでしょう。

また、出荷された米が、県名が正しく表記されているという保証もありません。
“被曝米”の産地を隠すロンダリングが行なわれている?

米の流通に関しては、日本は数年前に発生した、事故米の流通事件もありました。こちらも、発がん性の高い、食品と名の付いた毒物です。
農林水産省/非食用の事故米穀の不正規流通米について

そして、米ではありませんが、お茶では、このような話もあります。
秦野、開成産の茶葉に他県産ブレンド…新銘柄で出荷へ
単体で出荷できない可能性のある茶葉に対し、他県を茶葉を混ぜて出荷をする。つまりは、混ぜる側は危険性を認識しているわけです。出荷さえ出来ればいいのでしょうか。

また、検査されているはずの流通している製品から、厚生労働省の抜き打ちのチェックで、放射性物質が検出されたこともニュースになりました。
“抜き打ち検査”で基準超え
このチェックでは、千葉と埼玉の茶葉から、国の暫定基準を超えるセシウムが検出されています。

これは、国や自治体の検査が、あるいは流通がそれほど危うい状態であることを裏付けています。

なぜ、そうしなければならないか。
それは、それが人の生命に関わるからです。
内部被曝の影響は、チェルノブイリの例では、取得した被曝の総量が多ければ多いほど、異常を起こす可能性は高くなるといいます。実際のところ、低ベクレルであれば問題ないとは誰にも言えないのです。

– – – –

福島県産の食品は安全である、と声を荒げて連呼することは、正直何の信用効果もないばかりか、逆に危険性を知らしめているようなものです。

自治体の自発的な検査ではなく、外部からの適切な監査体制を確立し、それをパスした食品だけが出荷できるような体制を作らない限りは、所謂『風評被害』はなくならないでしょう。既に、高濃度の放射性物質がばら蒔かれており、それだけは疑いようのない事実です。農作物に放射性物質が含まれていることも誰もが知っています。できることは、そこから市場に出回る農作物を100%安全なものだけにすることです。
にも関わらず、検査では『非検出』『非検出』『非検出』…。放射能は検出されないので、全て出荷できます。そんな検査を誰が信じるというのでしょうか。

『風評被害』ではなく『実害』となったとき、彼らは自分たちが『被害者』ではなく、実は『加害者』になってしまうことを自覚しているとは到底思えません。なぜなら、彼らは責任を取りません。

最悪の、しかし考えられる予想として、今後国内で様々な形で健康被害、出生率の低下、奇形・未熟児が増加し、チェルノブイリの再来となってしまったとき、それは誰が責任を取るのでしょうか。
暫定基準を打ち出した国家でしょうか。風評被害だと連呼するマスコミでしょうか。汚染地域で生産する農民でしょうか。産地を偽って流通させる業者でしょうか。それとも危険性を知りつつそれを食べた私たちでしょうか。

その危険性がある限りは、どんなに安全だと言われても、信じて食べることはできないのです。

Related Posts:

Write a comment





*