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そらくま。

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福島第1原発 停電関連 燃料プール冷却停止

2013-03-19 | 震災・原発 | By: sorakuma

PB1-4
18日午後7時頃、福島第1原子力発電所で原因不明の停電が起きたと発表がありました。
1、3、4号機の使用済み燃料プールと共用プールの冷却装置、放射性物質を含む汚染水の処理装置が停止しました。

–Update–
19日23時現在、1号機に続き、3・4号機も冷却復旧したとのこと。
公表の遅れ、原因究明は依然として不明ながらも、当面の危機は脱したと言えそうです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG1903K_Z10C13A3CR8000/

東電によると、19日午後2時過ぎ、1号機燃料プールの冷却システムの運転を再開。
4号機の燃料プール:19日午後1時20分頃、水の循環システムを復旧完了。冷却システムについても午後8時ごろ復旧予定。
3号機の燃料プール:冷却システムについて午後8時ごろ復旧予定。
共用プール:冷却システムについて20日午前8時ごろ復旧予定。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130319/t10013309321000.html
–Update–

福島第1原発、原因不明の停電 原子炉注水は続く 燃料プール冷却装置など停止
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1805Q_Y3A310C1CC1000/

燃料プール、共用プールには、それぞれ使用済み核燃料が保管されています。
NHKによると、燃料プールに保管されている使用済み燃料は、2100本あまり。
共同通信によると、共用プールに保管されている燃料は、6377本。
この使用済み燃料については、かねてより危険性が指摘されており、プールから燃料を取り出す工事が進められていました。

東電は3月18日に電源二重化の工事を行なっており、その記録が残されています。
130318_02 j.pdf
1号炉は15.5度で、冷却停止時の温度上昇は0.08度。若干余裕があります。
2号炉も15.5度で、冷却停止時の温度上昇は0.19度。1号炉の倍以上温度の上昇が見込まれます。
3号炉は13度、そして一番リスクの高い4号炉は25度。温度上昇の見込は記載されていません。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130318_02-j.pdf

※NJapanの報道によると、4号炉の温度上昇は、108時間後に25度→65度に達するとのこと。
これは毎時0.37度なので、最大幅の毎時0.37度の温度上昇はやはり4号炉であると思われます。
1363623748

東電によれば、冷却が停止した場合についても、複数対応策があると言います。
プールの冷却が2日以上停止するような状況になれば、非常時に備えて用意されている注水施設を使い、消防ポンプ車などで冷却を開始することになっています。
この方法が使えない場合も、福島第1原発の敷地内には、原発事故直後にプールに注水を行ったコンクリートポンプ車が数台待機しており、プール上部から注水することも可能であるそうです。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130319/dst13031901280002-n2.htm

1部施設の発電、冷却装置の停止に関して、19日午前6時30分現在、原因の特定はできておらず、復旧の目処はたっていません。
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201303190016.html

東京電力は、19日午前10時より東京都千代田区の本店で記者会見を開くようです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK19008_Z10C13A3000000/?dg=1

東電によると、「配電盤か、接続されたケーブルが原因の可能性がある」とみて点検や復旧作業を順次進めており、午前3時すぎには格納容器に窒素を供給する装置が復旧したとのこと。ただ、電源の系統が異なる冷却システムなどの復旧のめどは午前8時の時点で立っていないようです。
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013031901001329.html

東電の記者会見では、午前10時現在でも1、3、4号機の使用済み核燃料のプールの冷却装置や、放射性物質を含む汚染水の処理装置などが停止中であると発表がありました。
原因は調査中ですが、配電盤付近に異常が発生した可能性がある模様。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG19016_Z10C13A3MM0000/
—-
東電によると19日午前10時の水温はセ氏約17~29度で、1時間に約0.08~0.37度ずつ上昇している。
—-
4号機の燃料プールは29度。0.37度ずつ上昇していることも変更ないようです。

記者会見で公開された資料はこちら。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130319_01-j.pdf

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2

発生から17時間たった19日12時現在でも、原因を特定できていません…。今のところ、猶予はあと4日。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130319/k10013302101000.html

東電によると、19日午後2時過ぎ、1号機燃料プールの冷却システムの運転を再開。
4号機の燃料プール:19日午後1時20分頃、水の循環システムを復旧完了。冷却システムについても午後8時ごろ復旧予定。
3号機の燃料プール:冷却システムについて午後8時ごろ復旧予定。
共用プール:冷却システムについて20日午前8時ごろ復旧予定。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130319/t10013309321000.html

19日23時現在、1号機に続き、3・4号機も冷却復旧したとのこと。
公表の遅れ、原因究明は依然として不明ながらも、当面の危機は脱したと言えそうです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG1903K_Z10C13A3CR8000/

原因の一部は配電盤のトラブルにあったようです。
復旧に目処がたち、大惨事となるリスクは避けられました…。
夜を徹して作業にあたっていただいた関係者・作業員の方々にこころから感謝致します…。
———

もしこのまま温度上昇が続くとどうなってしまうのでしょうか?
東電によると、プールの水温はセ氏14~25度。水温は1時間に約0.08~0.37度上昇し、保安規定上の管理温度であるセ氏65度に達するまでには4日半~27日間かかるといいます。

プールの温度が上がり続けた場合、水はゆっくりと蒸発していき、ついには核燃料が直接大気に触れることになります。
そうなった場合のリスクはどのようなものでしょうか。

4号機の使用済み燃料プールが崩壊した場合の影響について記載されている論文があります。
—-
The results of this analysis suggest that a nominal release of 10% of the SFP 4 inventory of cesium and strontium would represent 3 – 10 times the March 2011 release amounts, substantially increasing risk levels in Japan and impacting marine life. Release of 100% of the SFP 4 inventory, or 30 – 100 times the March 2011 release amounts, could result in significant global impact.
—-
Estimating the Potential Impact of Failure of the Fukushima Daiichi Unit 4 Spent Fuel Pool
http://www.holophi.ch/resources/Holophi-Special-Report-on-Fukushima-SFP-4-r.pdf

仮に使用済み燃料プールの10%が崩壊したら、その規模は2011年3月の福島第一原発事故の放出量の3倍~10倍の規模となり、日本がや海洋の生命に重大なリスクを与える。使用済み燃料プールの100%が崩壊したら、30倍~100倍の規模となり、地球規模での影響を与える…というものです。

4号機燃料プールに含まれる放射性物質は、下記のように推測されています。

その使用済み核燃料集合体は1300~1500本、
重金属は228トン、
セシウム137は10の18乗→100京ベクレル
セシウム134は10の18乗→100京ベクレル
ストロンチウム90は6×10の17乗→60京ベクレル
プルトニウム238から241は、10の16乗→1京ベクレル・・・

今回は1、3、4号機燃料プールのおよそ2100本のほか、共用プールの6377本もの使用済み燃料が冷却停止状況にあります。

実は、昨年6月30日にも、4号機の燃料プールの冷却が停止する事故がありました。
それは予備電源の停止によるものでしたが、30時間の冷却停止により40数度まで温度上昇を許すも、その後なんとか復旧しています。
今回についても、東電は文字通り死力を尽くして事態の回収にあたり、おそらくは無事に復旧することと思います。

しかし、事故から2年経っても、いまだ原因不明のトラブルで冷却が止まる不安定な状態にあることは、記事で指摘されているとおりです。
そのトラブルはただの事故ではなく、大惨事に繋がる可能性のある事故であることを考えなければなりません。
燃料プールに関しては危険性が指摘され、対策・工事が継続されている状況にもかかわらず、事態の収束ができていません。
完全に廃炉にするまで何年かかるかわかりませんが、その間中ずっと、このようなリスクを抱えた運用を続ける必要があるのです。

気象庁「黄砂ではない」・・・。

2013-03-11 | News | By: sorakuma


—-
東京都心で10日、大気が白くかすんで霧のように見える「煙霧(えんむ)」が発生した。
乾いた微粒子により、水平方向で見通せる距離が10キロメートル未満となっている状態で、気象庁では「強風が吹いてほこりが巻き上がったもので、黄砂ではない」としている。
—-
http://sankei.jp.msn.com/science/news/130310/scn13031014530004-n1.htm
都心で大気かすむ 気象庁「黄砂ではない」

その気象庁のHPにいってみると…
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黄砂で覆われていた関東地方の予測が…

a3fb6c84-s
綺麗になくなっていました!
http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/kosafcst-c.html

気象庁は煙霧である、としていますが、
df9b0615-s
いつもの煙霧…に対し、

f5b5e0d7
…というくらいに。

3月10日、東京清瀬市で291(基準値のおよそ8倍)をマークしたPM2.5ですが、それでも黄砂ではないようです。
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/cgi-bin/bunpu1/p282.cgi?pm25=1362914408=1362913826=1==a=0===7=

中国の本格的な黄砂はこのくらいなので、それに比べれば、「黄砂ではない」なのかもしれませんが…

心電図異常 『不完全右脚ブロック』

2013-01-07 | 震災・原発 | By: sorakuma

毎年行なっている健康診断で、はじめて心電図に変化があらわれました。
不完全右脚ブロック』というそうです。

特に重大な異常ではなく、医師の話でも心配はないとのことだったのですが、念のためということで心電図のグラフと結果をいただきました。

不完全右脚ブロックとは:
—-
心臓では心筋細胞が電気的に興奮し、その興奮が心臓全体に伝わって心筋が伸びたり縮んだりして血液を全身へ送り出しています。心臓は心房と心室からなりますが、電気信号が心室に伝わるのに要する時間が長く、不整脈の原因となるのが脚ブロックです。正常よりも伝わる時間が少し長いのが「不完全」、さらに長いのが「完全」と区別されます。電気の伝わり方が悪くなる部位により、「右脚」「左脚」に分けられます。

右脚ブロックが起こる原因はよく分かっていませんが、多くの場合、心臓の働きに問題はありません。特に症状もなく、普段の生活や運動に制限はありません。

ただし、ほかの心臓病に伴って右脚ブロックが起こることがあります。胸痛や息切れ、動悸(どうき)、あるいは失神などの症状がある▽血縁者で心臓が原因と推定されるような突然死がある▽聴診やエックス線撮影で異常を認める−などの場合には、心エコー検査や運動負荷試験を受けた方がよいでしょう。競技スポーツを行う方は、念のために精密な検査をお勧めします。
—-
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120905142740866

不完全右脚ブロック – 心電図異常の一種となるのですが、そもそも原因は何にあったのでしょうか?
『不完全右脚ブロックが起きる原因はよく分かっていない』という言葉の通りなのですが、ある物質を体内に蓄積することにより、この現象が発生することがあるといいます。
それは、放射性セシウムです。

バンダジェフスキー教授の著書、『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響』で、以下の記述があります。
—-
心血管系が放射線から受ける影響の問題は、国内外の出版物で深く考察されている。研究報告の大部分は、生体全体もしくは心臓部位に外部から放射線を照射するという条件で実施された、おもに実験動物を用いた研究である。それらの研究では、心機能や心臓の代謝活性が評価されてはいるが、心筋の組織病変は明らかににされていない。私たちの研究では、生体内に取り込まれたセシウム137と、それによって生体が受ける影響を取り扱った。
第一に、汚染地域(ゴメリ州、1~5キュリー(Ci)/km2[訳注 : 37~185kBq/m2)に住む、さまざまな年齢層(生後14日~14歳まで)の子どもたちを対象に心電図検査をおこなった。その結果、心電図異常が高頻度(55.9%~98.1%)に認められた。それらはおもに、心筋内伝導障害に起因する不完全右脚ブロックの形を取る心電図異常や、心筋の酸化還元反応の混乱による異常、あるいは心房内洞結節伝導系の自律機能の障害による心電図異常であった。
また、3~7歳のゴメリの子どもたちでは、放射性元素の体内蓄積濃度か平均で30.32±0.66Bq/kgに達し、心電図異常の頻度が体内の蓄積量に比例することが明らかになった。
この相関は基本的に、心筋代謝の混乱不完全右脚ブロックの形をとる心室内伝導障害に起因する。
—-
直接関係するかどうかはわかりませんが、
放射性セシウムの摂取心筋内伝導障害心電図の異常(不完全右脚ブロック)、という形であらわれてくる可能性もあるのかな、と…。

念のため、医師に聞いてみました。
『不完全右脚ブロックのような、心電図の異常の症例は前年度に比べて増えていますか?』
そういった傾向はない
と、即座に断言されています。

本当にそうなのでしょうか?

昨年の12月26日、新聞各紙に福島原発震災以降(2011年、2012年)心臓に異常や病気が増加しているとして報道されました。
一地域の傾向であり、母数も少ないため、統計的に優位なものだと断じることはできませんが、だからこそ全国的な調査や統計の公開が必要になるはずです。

心電図の異常は、つまりは心臓の異常と読み替えることができます。

東日本大震災後に心不全が有意に増加、ACS、脳卒中も
—-
特に(東日本大震災後の)心不全の増加は、過去の大震災疫学調査では報告例がなく、東日本大震災の特徴の1つであることも浮かび上がった。
例えば心不全は、2011年の2月11日~3月10日では123件だったが、同年3月11日~4月7日には220件と有意に増加していた
—-
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jcs2012/201203/524102.html

『統計的に優位な数値』が観測され始めたら、それこそ報道されないかもしれません。
だからこそ、綿密な調査を行った上で、『統計的に優位な数値ではない』という形で報告を聞くことが出来ればなによりなのですが…。

震災以降値上がり続ける電気料金

2012-10-01 | 震災・原発 | By: sorakuma

2012年6月末の記事で、月600円以上の電気料金の値上がりが記事になっていました。

【まとめ】すでに、電気料金が値上がりしている!? 夏の節電対策に役立つ記事5選
http://www.mylohas.net/lohasnews/2012/06/5-6.php

夏を乗り切った今、電気料金はどうなっているのでしょうか。
10月までの現状をまとめてみました。


PDF:【東京電力】燃料調整費精度に見る平均家庭モデルの電力料金の推移

燃料調整費に加えて、9月から電力の従量料金も大きく値上がりとなり、さらに厳しい推移となっていました。
今年9月、10月はおよそ月額700円の値上がりとなり、燃料調整費がマイナスだった2009年から比較するとなんと1,500円近い上昇となっていました。
夏を乗り切った今がこの数値だとすると、来年の夏はいったいどれだけの数値になってしまうのでしょうか?

9月28日、東京電力には、お客様の声にお応えして、という新しいコンテンツが設立されました。

お客様の声にお応えして
http://www.tepco.co.jp/echo/index-j.html
お客様相談室、問い合わせ先も記載されておりますので、そちらに意見・要望をぶつけてみるのもいいかもしれません。

有事の際に沈黙するモニタリングポスト

2012-07-01 | 震災・原発 | By: sorakuma

福島県のモニタリングポストは現在停止しています。
http://www.r-monitor.jp/

文部科学省のモニタリングポストは現在停止しています。
http://radioactivity.mext.go.jp/map/ja/area.html

田村市での線量のようです。

放射線防護の仕方(緊急時編)

2012-07-01 | 震災・原発 | By: sorakuma

4号機燃料プールの危機により、本当にこれが必要になる事態が起こりかねないので。
togetterでまとめられていた、緊急時の放射線防護の仕方です。

放射線防護の仕方(緊急時編)
http://togetter.com/li/288714

放射線防護の仕方(緊急時編)1
ある程度の高さの空間線量が 0.5μSv/h(東京の場合)を超えたら屋内退避。ガンマ7核種で 2μSv/hを超えたら、実効線量は希ガスもふくめると 1000μSv/day にもなる。屋内退避はコンクリート建物で、窓から離れた建物中央に位置する。 

放射線防護の仕方(緊急時編)2
マスクがなければハンカチやタオルを厚くたたみ、濡らして鼻と口を覆う。核種が眼球に付着した場合には失明の危険があるので、目を閉じる(子供は特に)チェルノブイリでは即座に失明した子ども達がいた。

放射線防護の仕方(緊急時編)3
家にいる場合は窓と通気用のガラリを閉め、換気扇を止め、窒息しない程度にガムテープ等で密閉する。木造やALCの建物などは、外部被曝としては外にいるのと変わらないことに留意する。

放射線防護の仕方(緊急時編)4
線量が下がったら、気象予報で風向きを必ず予測し、安全な方角へ逃げる。局地的な風にも注意。風があると核種が地表面から舞い上がる。マスク、ゴーグルは必須。家に留まるかどうかの判断が運命を分けるので、慎重に判断する。あわてて逃げないこと。

放射線防護の仕方(緊急時編)5
道路状況や交通状況。あるいは行政的な規制が入ると交通機関がとまってしまう可能性もある。その場合は屋内退避よりも被曝量は大きくなってしまう。家に留まるか、避難するか、判断の分かれ目になる。

放射線防護の仕方(緊急時編)6
避難する場合には、原発から最大限距離をあける。ここまで逃げれば大丈夫ということはない。原発事故の場合、最低1000kmは離れろというのは昔からいわれていたこと。

放射線防護の仕方(緊急時編)7
避難の際、友人知人を説得することで避難が遅れる場合がある。避難する旨を伝えたら、あとはそれぞれの判断しかない。説得は無駄で、膨大な時間をとられてしまう。

放射線防護の仕方(緊急時編)8
避難するときは夏でも長ズボンとジャンバーを着る。ジャンバーはビニールに近い安手のものがよい。出来る限りからだを覆う。外出先でそれがなければ、大きめのゴミ袋(80リットルとか)に頭と腕を出す穴をあけて頭から被る。隙間はガムテープでふさぐ。
避難に使った服は、洗濯などせずにキッパリと捨てる事。その際も、取り扱いには十分注意する。子どもの服ははさみで切って、頭からぬがせたりしない。
 

放射線防護の仕方(緊急時編)9
フォールアウトがあったときに使ったマスクは極めて高い汚染をされている。無頓着に扱って食物などにばらまいては意味がない。N95のマスクは必ず用意しておく。写真は3/15のときのもの。慎重に使い捨てる。

放射線防護の仕方(緊急時編)10
航空機や新幹線で避難する場合でも、マスクはしたままにする。乗客は機内に汚染物を服につけて持ち込んでいる。子どものマスク不織布テープかセロテープなどで縁をはってズレないようにする。車の場合も同様。エアコンは内気循環にする。

放射線防護の仕方(緊急時編)11
自治体の線量計は、去年3/15の時にあり得ないほど低い値だった。各自で線量計を持つか、民間で定点観測を行っているサイトを参照。当時、最も信頼できたのはこちら http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html

放射線防護の仕方(緊急時編)12
情報収集力が明暗を分けます。冷静な判断ができるように、いざというときをシュミレーションしておいてください。国やメディアを信じない事。これが重要です。

福島の乳幼児141人の尿からセシウム検出

2012-07-01 | 震災・原発 | By: sorakuma

141人の尿からセシウム 福島の乳幼児2千人測定
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/310454
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福島県内に住む0~7歳の乳幼児2022人の尿を民間の分析機関「同位体研究所」(横浜市)が測定した結果、141人から放射性セシウムが検出されたことが30日、分かった。うち3人が尿1キログラム当たり10ベクレルを超え最高は4歳男児の17・5ベクレル。残る138人は10ベクレル以下で最低は0・1ベクレルだった。専門家は、東京電力福島第1原発事故の影響で体内に取り込まれた可能性があると指摘した上で「人体に影響があるレベルではないが、どのような経路で取り込まれたのか調べる必要がある」と話している。10ベクレルを超えた3人はいずれも自家栽培の野菜を食べていたという。
—-

…尿検査で検出された放射性物質の量は、このように計算されるといいます。

自分のセシウム137値 × 1kg × 144 = 体内にあるセシウム137のBq値

17.5 × 1 × 144 = 2520

体内に取り込んだセシウムは2520ベクレル。子どもの体重が30キロだった場合は・・・
80ベクレル/kgのセシウムを体内に取り込んでいるということになるのです。

尿検査結果から分かる放射性セシウム被曝量
http://sorakuma.com/2012/06/15/6115


80ベクレル/kgのセシウムの健康リスクは、どれほどでしょうか。

平均40-60Bq/kg のセシウムは、心筋の微細な構造変化をもたらすことができ、全細胞の10-40%が代謝不全となり、規則的収縮ができなくなる。

1日10ベクレルの食事がもたらすもの
http://sorakuma.com/2011/10/08/4585

今回検査を受けた2000人の子ども。そのうち141人は体内にセシウムを取り込んでいるといいます。
それはがんを始めとする様々な病気、疾患を発症させるリスクにほかなりません。

彼らが数年後も無事でいられるために、健康でいられるために必要なことは何でしょうか。
私たちにできることを考えなければなりません。

4号機燃料プール冷却、予備電源停止の意味

2012-07-01 | 震災・原発 | By: sorakuma

予備の冷却装置起動できず 福島4号機の燃料プール
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012063001000741.html
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東京電力福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの冷却装置が停止した問題で、東電は30日、予備として設置されている別系統の冷却装置も起動できない状況にあると発表した。プールの温度は急上昇していない。東電は原因を調べている。
冷却装置は同日午前6時25分ごろ、システムの異常を知らせる警報が鳴って自動停止した。本来なら予備の装置を使って冷却を再開させるが、何らかの原因で起動できなかった。
30日午後4時現在のプールの温度は35・8度で、1時間当たり約0・26度上昇している。
—-
4号機燃料プールの危険性は、以前から指摘されていました。

—-
私が恐れているのは“地震”ですし、多分、東京電力もそれを恐れていて、4号機プールが崩壊してしまうかもしれないということで、プールを支える柱とか壁とかの補強工事を、かなり長い時間かけてやったと思います。

プール自身が崩壊するようなことになれば、水がもちろん流れちゃうわけですし、燃料棒が空気中にむき出しになりますので、そうなれば溶けてしまいます。

(溶けてしまえば、計り知れない量の放射性物質が大気中に)飛び出してきてしまいます。

ですから、4号危機はきわどい状態にあると思いますし、そのプールを崩壊させないようなことはやらなくてはいけないと思います。
—-
4号機の状態は、去年の段階で既にこのような状況でした。

4号機の使用済み燃料プールが崩壊した時、どうなるのでしょうか。
Estimating the Potential Impact of Failure of the Fukushima Daiichi Unit 4 Spent Fuel Pool
http://www.holophi.ch/resources/Holophi-Special-Report-on-Fukushima-SFP-4-r.pdf

この論文の冒頭にこのように書かれています。
—-
The results of this analysis suggest that a nominal release of 10% of the SFP 4 inventory of cesium and strontium would represent 3 – 10 times the March 2011 release amounts, substantially increasing risk levels in Japan and impacting marine life. Release of 100% of the SFP 4 inventory, or 30 – 100 times the March 2011 release amounts, could result in significant global impact.
—-
仮に使用済み燃料プールの10%が崩壊したら、その規模は2011年3月の福島第一原発事故の放出量の3倍~10倍の規模となり、日本がや海洋の生命に重大なリスクを与える。使用済み燃料プールの100%が崩壊したら、30倍~100倍の規模となり、地球規模での影響を与える…というものです。

4号機燃料プールに含まれる放射性物質は、下記のように推測されています。

その使用済み核燃料集合体は1300~1500本、
重金属は228トン、
セシウム137は10の18乗→100京ベクレル
セシウム134は10の18乗→100京ベクレル
ストロンチウム90は6×10の17乗→60京ベクレル
プルトニウム238から241は、10の16乗→1京ベクレル・・・

こんな状況になれば、福島第一原発周辺は近づくことすらできなくなります。
制御を失った原発が連鎖的に事故を起こすのは時間の問題です。
その時の規模はどれだけになるでしょうか。

論文では、必ずしも日本全土が汚染されるわけではないとありますが、その時風下にある地域については、今の福島の数倍~100倍といったレベルでの汚染のリスクがあるというのです。

もしかしたら、本当に来るべき時がきてしまったのかもしれません。
大事に至らないことを祈るばかりですが、4号機の状況は注視し続ける必要があります。

何かが起こった時にどうするか。
放射線防護の仕方、緊急時編を一読しておきましょう。
http://sorakuma.com/2012/07/01/6458

ひとつひとつ状況をシミュレーションしておくことが、最低限いまできることなのかもしれません。
私たち一人ひとりに、日本を脱出する時間は、既に残されていないのですから。

福島原発4号機 プールのヒビ割れだけでも人類史上最悪の事態に
http://www.wa-dan.com/article/2012/03/4.php
*  *  *
広瀬:私の講演会では、ガンダーセンさんが3号機の爆発で、使用済み核燃料プールで即発臨界が起こった可能性について解説しているインターネットの動画を見せています。東京電力は認めませんが、私はあなたの解析に間違いないと思います。

ガンダーセン:今は、爆発の原因を厳密に特定するのは難しい段階ですが、上向きのベクトルで劇的な爆発が起こったこと、爆発位置と偏りを考えると、核燃料プールで不慮の臨界が起こったと考えるのが自然です。

広瀬:原発敷地内で極めて高い放射線量が検出されたのも、臨界暴走でプールの核燃料が飛び散ったと考えると、現場の状況と符合します。著書『福島第一原発 ―真相と展望 』(集英社新書)では「4号機のプールで火災が起きたら、日本を脱出せよ」と警告していますね。

ガンダーセン:4号機の核燃料プールは、今も日本列島を物理的に分断するほどの力を持っています。震災時、このプールには炉心数個分もの使用済み核燃料が入っていたのです。大気圏内で行われた過去の核実験で放出された総量に匹敵するほどの、放射性セシウムが眠っています。

広瀬:しかも、おそろしいことに、核燃料プールは遮蔽されていません。

ガンダーセン:まさに「格納されていない炉心」です。今は水で冷やしていますが、プールにヒビが入るなどして水位が下がり、冷却できなくなると、温度が上がって燃料棒の鞘であるジルコニウム合金が発火するのです。こうなると、もはや水では消火できない。核燃料が大気中で燃えるという、人類のだれも経験したことはない、おそろしい状況になるのです。

広瀬:今回の事故とはけた違いの膨大な放射性物質が出てくる。大惨事です。

ガンダーセン:まさしく。震災直後、日本では1、3号機の爆発に気を取られていましたが、米原子力規制委員会(NRC)は、この事態を非常に心配してきました。私自身もそうです。

広瀬:私は、ボロボロの4号機の燃料プールがガラッと崩れて、核燃料がバラバラと飛び散る事態を心配してきましたが、燃料プールのコンクリートに亀裂が入っただけで終わり、ということですね。

ガンダーセン:科学にとって未知の大惨事になります。