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ドイツZDF:『これはもはや食べ物ではなく放射性廃棄物です』[更新]

2011-08-29 | 震災・原発 | By: sorakuma

日本では報道されない情報はいつも海外から…

ドイツのTV局ZDFにて、『福島原発事故、その後』と題された動画が上がっていたので紹介。
8月にドイツにて放送されたもののようです。

海外ではこのように報道されているという事実を、私たちは知らなければなりません。
私たちや、私たちの家族が口にする食物は、本当に食物として扱っていいものなのでしょうか?

※日本語文字起しは動画投稿者の訳を使用させていただいています。

9/3追記—-
第2ドイツテレビ(ZDF)の放送内容について~取材の実際について~

二本松農園blogにて、ZDFの公開した情報と取材の内容に、事態をよりセンセーショナルに報道するため、巧妙な編集がされているとして抗議文を発していることが記載されていました。

以前のロシア・トゥデイについてもそうですが、本件に関しても、海外発表のニュースを100%信じて良いというわけではないようです。
どこまで信じて良いかは、私たち自身の判断に委ねられています。

9/7追記—-
野生キノコ出荷停止へ 農水省・福島県、放射線検査強化
ドイツZDFの取材では7000Bq/kgとありましたが、古殿町で3200Bq/kg、棚倉町でなんと28000Bq/kgのチチタケが確認され、出荷の自粛から出荷の停止となりました。皮肉にも、ドイツZDFの取材を裏付ける内容となったようです。
福島県の出荷検査は全アイテム検査ではなく、サンプル検査であるため、汚染された食品が流通する可能性があります。そのような背景からも、出荷自粛から出荷停止となったことはやむを得ない判断です。


* * * *
この美しい風景の中で悪夢が起ころうとしています。
福島は都会でストレスを感じた人たちにとってポピュラーな観光地であり
日本で最も肥沃な土地の広がる地域です。
しかし原発事故以来、広い範囲の土地が汚染されているのです。

大沢さんは福島県本宮市の農家です。
この朝、福島原発から80km離れた畑で採れたジャガイモ、
ナス、タマネギを近隣の”市民放射能測定所”に持ち込みました。
原発事故以来、大沢さんは放射能汚染を恐れ
自分の畑で採れた野菜を一切食べていません

大沢さん:
私はもはや政府の発表を信頼していません
政府は初めから事態を小さく伝え、十分な数の測定もしないまま
直ちに健康に被害は無いと言い続けてきました。
誰も放射線の問題を我々に伝えず
ここにいる私たちは単に放置されたのです

原発事故の直後、大沢さんは作物の調査を当局に依頼しましたが
事故後、大沢さんはすぐに作物の検査を行政に依頼しましたが
当局は大沢さんの畑が「20~30km圏の立入禁止区域外であり、
測定は必要ない」として依頼を拒否しました。
しかし”市民放射能測定所”は
「とても多くの作物がセシウム137の強い汚染を受けている」
「数値を見れば分かりますが、我々は本来ならば避難しなくては
ならないような場所に住んでいます」と言います。

大沢さんのジャガイモは特別な例ではありません。
原発から60キロ離れた伊達市のシイタケから7000Bq/kgという報告もあります。
(※日本の暫定の)基準値は500Bq/kgです。

“市民放射能測定所”の長谷川さんはこのように述べています。
「これは放射性廃棄物です。もはや食べ物ではありません」

農作物の出荷を管理している福島県の機関は
機材も人員も全く足りずパンク状態になっています。

食品衛生検査所の荒川さんは次のように述べています。
「市民からの依頼は断っています。我々は県の機関として
サンプルを選択し我々の見解を発表しています」
「すでに手一杯の状況なので、市民からの測定依頼を受けてしまうと
本来の県の機関としての測定ができません」

我慢強い日本人たちも、徐々に食べ物の放射能汚染に気付きはじめています。
野菜、お茶、そして牛肉などです。

事故を起こした原発を運営する東京電力は過去数カ月間何も言わず、
管轄外という姿勢を続けています。
「あの、基本的に我々のモニタリングは発電所の中だけ…」
「発電所の敷地の外側は
国あるいは自治体ということになります」
「我々はそれをお手伝いしている」

原子力災害に対処するために特別に任命された大臣に
大沢さんの農作物の測定結果について質問すると…
東京電力や危機管理委員会の書類を確認したうえで
最終的には危機管理の落ち度を認めました

細野原発担当大臣は次のように回答しています。
「私たちは十分にモニタリングできていると考えていた」
「しかし牛肉の問題はこれ以上市場に汚染された食べ物が
入らないようにサンプル数を増やす必要があることを示していた」

一方、グリーンピースの環境問題専門家は
魚が汚染されていることを発表しました。
「原発から55kmの地点まで調査した海の魚のうち半分は」
「依然として規制値の 500Bq/kgをはるかに上回る
非常に高い汚染を受けています」
「これは汚染がかなり離れた地域まで広がっていることを示しています」

それはまた日本人の主食である米も同様です。
大沢さんが水田に案内してくれました。
当局はこの地域の土壌サンプルを2回採取しています。
1回目は規制値を下回ると伝えられましたが
2回目の調査結果は公表されていません

「可能ならば私はこの場所で稲作を続けたいので
独立の調査機関に検査を依頼しました」
「しかし、規制値(作付制限)の7倍、35,000Bq/kgのセシウム137が
検出されたという結果だったのであきらめました」

福島市のほとんどの人は数値を知りません。
夏祭りで売られる全ての食べ物が食べられています。
空間線量が減少したため事故前に戻ったかのようです。
子どもたちの年間被曝制限量20mSv/hに引き上げられたことも
忘れ去られたかのようです。

イギリスの専門家、クリストファー・バズビー教授は警告します。
「私は子どもたちを高い被曝線量に晒している日本政府の対応は
犯罪的だと思います」
「法で定めた規制値を都合に合わせて変更することは理解できません」
「ECRRのリスクモデルが正しければ
この判断はたくさんの子どもたちの死を招くでしょう」
「文明国の行為ではない。ヨーロッパではこんなことはあり得ません」

しかしここは「原子力村」なのです。
巨大なビジネスのために日本のあらゆる原子力のスキャンダルを隠し、
また小さく見せてきました。

大沢さんはそれを肌で感じました。
「私は自分がどれくらい被曝しているか知りたかった。
しかし福島の大学には検査を拒否されました」
「私の友人は隣県で『福島の市民を検査しないよう
福島県知事から指示が出ている』と言われた」

当局はそのような指示はないとしています。
しかし、大沢さんは畑をあきらめなくてはなりません。
自宅で、90μSv/hを超えています。
大沢さんはたった9日間でドイツ原発労働者の年間上限値に達する被曝をしています。
原発から80km離れているにも関わらずです。

バズビー教授は次のように述べています。
「この災害は想像を超えています。事故直後からはっきりしているのは
制御不能の状態だということ」
「誰一人としてどうすればよいか分からない
人類史上最大の危機でしょう」

福島の人々はひまわりを植えています。
ひまわりは土壌の放射能を吸収すると言われているからです。
* * * *

さて、ニュース内で80キロ離れた農地での米が、35000ベクレル/キロのセシウムを検出した、というくだりがありました。
23年度の早場米が出荷されつつある現場では、セシウムは検出されたでしょうか?

会津の早場米からはセシウム検出されず
検出されていません!

農林水産省が公表している農産物に含まれる放射性セシウム濃度の検査結果では、8/25までの調査では、セシウムは一切検出されていないようです。
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_chosa/index.html
検査方法や、どんな地点からどのようにサンプルを抽出したのかの情報は持ちあわせてはいません。

セシウム134は半減期は2年、セシウム137は半減期は30年です。
この比率が1:1だと仮定したとき、今後一切セシウムが吹き出さなかったとしても、30年間かけてようやくセシウムは1/4程度に減少するというのが現実的なラインです。

この結果を信じて、今年の新米を食べられますか?
全ては自己判断、自己責任。食べても直ちには健康に害はない、かもしれません…。

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