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福島事故以前に想定されていたメルトスルーシミュレーション

2011-09-07 | 震災・原発 | By: sorakuma


福島原発事故以前、2008年に経済産業省が作成したメルトスルーをシミュレーションした動画を紹介致します。
驚くべきことに、福島原発事故で発生した事象をそのままなぞるかのような内容です。

これを見る限り、原発事故が発生した場合の事態は完全にシミュレーションされていたことになります…。


今回の福島原発事故により、20数時間でメルトダウン、メルトスルーへ移行することはもう3年も前にわかっていました。
その後、最悪の事態を回避することができなかったことは世界中の周知となりました。
このことは、当時総理大臣であった菅前首相も把握していたようです。

首都圏壊滅の危機感 菅前首相に聞く|東京新聞

記事を抜粋して紹介すると、次のように記載されています。
* * * *
菅前首相は、事故四日後の三月十五日に東電本店に乗り込んだ理由を「午前三時ごろ、海江田万里経済産業相(当時)から『東電が第一原発から撤退の意向を示している』と言われた」ためと明言。「(第一と第二で)十基の原発と十一個の核燃料プールを放置したら、何時間か何十時間の間に原子炉とプールの水は空になり、どんどんメルトダウン(炉心溶融)する」との危機感から、本店に政府と東電の対策統合本部を設けたと述べた。

その上で「撤退したら今ごろ、東京に人っ子一人いなくなっていたかもしれない。まさに日本が国家として成り立つかどうかの瀬戸際だった。(旧ソ連)チェルノブイリ事故の何倍、何十倍の放射性物質が出ていたかもしれない」と説明。こうした体験から「日本の技術なら大丈夫」との考えを改め、原発に依存しない社会を目指そうと思ったという。
* * * *
前首相の言葉のとおりであれば、事態をかなり正確に把握していたことが読み取れる内容となっています。

3月15日、原発事故当初の産経新聞で、前首相の言葉が取り上げられています。
撤退などあり得ない。覚悟を決めてほしい。撤退したときには東電は100%つぶれる

この時、前首相が東電の撤退を認めていたら、原発事故は今以上に大規模なものになっていた可能性は十分にあります。
今にして思えば、東電の撤退を阻止し、浜岡原発を停止させ、原発推進に偏った経済産業界に対し、脱原発への舵を切ったことに関しては、あるいは唯一、評価されるべき対応であったかもしれません。

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