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『風評被害』を『実害』に変える不十分な検査体制

2011-09-09 | 震災・原発 | By: sorakuma


世間一般に叫ばれる『風評被害』を『実害』に変えているのは、他ならない行政の不十分な検査体制にあります。

岩手県産牛が基準値超え 出荷再開後初 「流通している肉は安全」

記事文中で、厚生労働省のこのようなコメントがあります。
きちんと検査態勢が機能したということだ。流通している肉は安全性が保たれている」としている。

つまり、厚生労働省の発言の通り、検査体制が機能していないので、流通している肉の安全性は保証できない、ということになります。
もちろんこの安全性は『原発事故以降に設定された国の暫定基準値』を下回っているという意味であり、真の意味での『安全性』が保証されるものではありません。

各自治体で行っている検査が、サンプル抽出による検査であるため、一定の確率で汚染された食品(=放射性廃棄物)が市場に流通する可能性があります。
このことにより、当然消費者も『実害』を受けるわけですが、同じく『実害』を被っているのは、『コストを掛けて全てのアイテムを検査している汚染地の生産家』です。
多くの良心的な生産家が懸念している通り、市場に流通してしまっている『食品』から汚染が見つかった場合、ニュースとして報道され、消費者にとって『ああ、やっぱり危険なんだ』ということを印象づける結果となります。


お茶のケースで考えてみます。
最近の汚染茶葉のニュースには次のようなものがありました。

9/3『市販されている埼玉県産製茶から最高値2720ベクレル/kg 食品抜き打ち検査』
http://savechild.net/archives/8229.html

9/3『製茶から基準値超セシウム 埼玉と千葉産、商品回収へ』
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011090301000353.html

9/3『千葉、三番茶からも放射性セシウム最高値1320ベクレル/kg検出』
http://savechild.net/archives/8221.html

9/5『埼玉県の製茶、また規制値超え=抜き打ち検査で判明-厚労省』
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011090500846

9/6『県「知っていたが検査しなかった」基準値超えは早摘み新芽の製茶』
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110906/stm11090623150007-n1.htm
新芽に放射性物質が蓄積しやすいことは県も把握していたが、
流通量が微量だったため検査対象としていなかったことも判明

9/7『千葉県産の茶、一部制限解除 福島・本宮産シイタケも』
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011090700811
暫定規制値を安定的に下回ったとして、三番茶以降に限り出荷停止を解除

3日から7日の間で安定的に下回った、ということになっています。
消費者の心理から、それは受け入れられる内容でしょうか?

どんなにコストを掛け、自発的に全ての茶葉を検査している生産家がいたとしても、消費者から見れば同じリスクとなってしまいます。

『風評被害』を払拭するために必要なのは、『安全だから食べよう』とキャンペーンを打つことではなく、実際に全アイテムを検査して、汚染された食品が一切含まれない体制、あるいはブランドを打ち出すことのみです。

福島を始めとする被災地を応援したい人々は日本中に沢山存在しています。
しかし、実際に汚染された食品を食べ、健康を害してまで応援したいと思う人はいないでしょう。
仮にいたとしても、自ら健康を害することで、そういう人は減っていくことになります。

そのために必要なのは、国の支援であり、そういう行動を起こそうとしている自治体を応援することです。
国の支援のもとで完全な検査体制が敷かれ、生産物の安全性が保証されること、そういった安全な食品のみ流通することが、『風評被害』を払拭する最善にして唯一の方法であるはずです。

9/9追記—-
放射性物質の検査機導入費を東電に請求 千葉・なのはな生協
千葉のなのはな生協での動きです。自治体単体でできることには限界があり、こういった動きに対して、迅速な支援、対応が必要です。

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