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核汚染対策の手引き(1997年:オウム真理教)の内容がすごい

2011-09-09 | 震災・原発 | By: sorakuma


地下鉄サリン事件を引き起こしたことで知られるオウム真理教ですが、同時に高度な精製技術と知識が必要となる化学物質、サリンの精製を可能とした科学集団でもありました。

そのオウム真理教が1997年に作製された『核汚染対策の手引き』という資料がネットに公開されていたのですが、原発事故の考え方や対応について非常に詳細に対策を打ち出していることがわかりました。

核汚染対策の手引き

資料の目次はこんな内容です。
* * * *
A.身近な放射性物質からの防御の必要性・・・・・・・・・3
1.核燃料輸送車の危険性
2.核燃料輸送車の見分け方
3.RIの輸送事故・盗難・不正廃棄
4.空を飛ぶ劣化ウラン
B.大規模核汚染に対する防御性・・・・・・・・・・・・・4
1.大規模核汚染に対する防御の必要性
2.大規模核汚染の発生を判断する
3.原発事故とはどんな災害か
4.重要な放射性物質の特徴
C.核汚染防御を実施する・・・・・・・・・・・・・・・・8
1.強度核汚染地域からの避難
2.ヨウ素剤の使用の実際
3.放射線障害の予防薬・治療薬
4.除染
5.生活空間のシェルター化
6.避難後・シェルター後の生活
D.標準防護服セットの解説・・・・・・・・・・・・・・13
E.放射線測定器(ガイガーカウンター)の使用方法・・・14
1.ガイガーカウンターとは?
2.放射性元素の種類
3.放射線傷害
4.ガイガーカウンターの用途
5. ガイガーカウンターの基本操作方法
6. ガイガーカウンターの測定限界
7. 環境放射能レベルの実際の測定例
8. 放射線測定の数値をどう解釈するか
9. 放射能(放射線)を表す単位について
F. 参考図表
1.核施設
2.核燃料輸送車の標識・放射線測定器写真(外観・内部)
3.核燃料輸送路図
* * * *
特に、B、C、Eに関しては非常に参考になります。
一部を抜粋して紹介したいと思います。


* * * *

B.大規模核汚染に対する防御

1.大規模核汚染に対する防御の必要性

米国でスリーマイル島原発事故があったとき、「我が国の原子炉は米国より優秀だから大丈夫」とロシアの科学者は言いました。チェルノブイリ原発事故があったとき同じように「我が国の原子炉はロシアと違って優秀だから大丈夫」と日本の科学者は言いました。ロサンゼルス大地震で高速道路の高架橋が落ちた時から、阪神大震災で高速道路の高架橋が落ちるまでは「日本の高架橋は米国と違って設計基準が高いから落ちたりしない」と日本の技術者は言い続けました。
日本は世界第三位の原子力発電大国です。それも活断層だらけの小さな島にぎゅうぎゅうに押し込められて設置されています。日本では原発事故は起きないという空想的な方針で原発が運転されている以上、わたしたちは原発事故が起きたときの準備を自分でやる必要があります。
原発事故以外でも私達は核実験などで放射性物質の被爆を受けてきたし、これからも受けるでしよう。1964年に核燃料を搭載した人工衛星SNAP-9Aが大気圏で燃えつき、大気中にチェルノブイリ以上の大量のプルトニウムをばら撒きました。そして核燃料を積んだ衛星はまだ地球軌道を多数回っています。
また北朝鮮の核弾頭ミサイルの標的は日本であり、朝鮮半島での戦術核兵器の使用は、国内での原発事故と同等の地理的意味を持っています。そして当然、日本の都市が直接核攻撃される可能性をも考える必要があります。
核汚染の準備はこれらの破局にも、わたしたちの生存確率を大きく高めてくれるでしょう。

2.大規模核汚染の発生を判断する

「事故発生や核兵器の使用をできる限り早く知る」

原発事故は隠し通せなくなるギリギリまで隠そうとされます。事故を起こした原発に近い地域ほど「事故を知ったときには、もう手遅れ」という危険性が高くなります。
ですから原発に近い所(最低半径40キロメートル以内)には住まないのが修行者としての常識です。

「報道の内容を鵜呑みにしない」

事故報道ではどんな大事故でもパニックを防ぐため、意図的な情報操作や過小評価がなされます。例えば「原子炉は大丈夫ですから安心してください。」とか「専門家は避難する必要はないといっています。」などのコメントが付けられるでしょう。事故報道の裏を読み、事故の実態を見抜き適切な核汚染防御の決定をする必要があります。

3.原発事故とはどんな災害か

事故・天災・戦争などで制御不能となった原子炉内は暴走を始めます。核燃料の詰まった燃料棒は溶け、核燃料の一部は高熱で蒸発します。蒸発したプルトニウム239・ストロンチクム90・セシウム137などは原子炉格納庫内で凝集して微細な粒子になります。この格納庫内に充満した粒子の殆どは1~10μの大きさで重力によって沈降しません。したがって格納庫の破れから大気中に放出された粒子は空気と共に風下に流れ広がっていきます。またキセノン133・クリプトン85・ヨウ素131などの揮発性の放射性物質は分子のまま拡散していきます。
空気の流れは気象的諸条件によって複雑に変化します。チェルノブイリ原発の例からすると、原発から半径40km以内は風の向きとは関係なく激しく汚染されると考えた方が良いでしょう。そして人気の流れの方向には、半径100km以内の地域に高濃度の汚染地群が風の向きに沿って分布します。
また大気の流れの方向に、半径300km以内の地域には、高濃度の汚染地帯が飛び石のように分布します。これは放射性物質を濃縮した水滴が、雨となって地上に落ちた地域です。また核燃料の溶液と共に、火災や爆発などがあれば大量の放射性物質を含んだ煙や塵が周囲に撒き散らされます。「もんじゅ」などの高速増殖炉は水に触れると爆発する金属ナトリウムを大尽に抱えています。したがって最も危険な原子炉といえます。

4.重要な放射性物質の特徴

放射性物質は放射線を出しながら、より安定な物質に変化していきます。そして放射性物質が最初の量の半分にまで減るのに必要な時間を「半減期」と言います。この半減期と生化学的性質によって具体的な核防御の対策がおこなわれます。

「短時間に崩壊する放射性物質」

・クリプトン88    半減期 0.118日
・キセノン135     半減期 0.379日
これらの放射性物質は原発事故で大量に放出されますが、短時間に崩壊するので、原発から近い地域以外は核防御の対象になりません。事故隠しや報道規制が行われるため、原発事故発生の情報を素早く人手するのは困難であることも理由の一つです。

「短期間に崩壊する放射性物質」

・ヨウ素131  半減期 8.04日
原発事故では多量に放出され、半減期が8日と短かい放射性物質です。
 ヨウ素131は植物体内で高度に濃縮され、乳製品などでは更に濃縮されます。呼吸や食物から体内に入ったヨウ素131は、甲状腺に蓄積されます。その速度は年齢が低いほど大きいため、子供達のヨウ素131対策は重要です。
・キセノン133   半減期  5.25日
揮発性の放射性元素で、原発事故では多量に放出されます。高度汚染地域からの一時的避難や簡易シェルター化した室内への閉じこもりなどはヨウ素131やキセノン133による被爆をできる限り低減するための対策です。

「長期間に崩壊する放射性物質」

高度汚染地域からの一時的避難や簡易シェルター化した室内への閉じこもりなどの短期の核防御の後は、半減期の良いセシウム137やストロンチウム90の食料汚染に対する対応が核防御の中心となります。

・ストロンチウム90 半減期  28.8年
化学的にはカルシウムと似た性質のため、体内では骨に蓄積し骨髄被爆を引き起こします。

・セシウム137   半減期 30.2年
化学的にはカリウムと似た性質のため農作物に良く吸収されます。吸収されたセシウム137は植物の生長部位や貯蔵組織に蓄積されます。半減期が30年と長く、チェルノブイリ原発事故ではセシウム137による食物汚染が今も続いています。
体内に入ったセシウム137は大部分が排出されますが、その一部が筋肉や生殖器に蓄積しガンや遺伝的障害を引き起こします。

・クリプトン85  半減期 10.7年
揮発性の放射性元素で、原発事故では多量に放出される。強力なガンマー線を出すので被爆すると全身のガンに関係します。

・プルトニウム239 半減期 21000年
半減期も2万年と長く、人類の知っているもっとも強力な毒物です。プルトニウムの微粒子はホットパーティクルと呼ばれ、このホットパーティクルの付着した所は、センチメートル単位の微小な、しかし激しい汚染を受けます。このホットパーティクルを吸い込むと、ほとんどの場合肺ガンを引き起こします。
チェルノブイリ原発事故では遥か離れたオーストリアで、このホットパーティクルを含んだ雨粒の一つが、木製のベンチを一人がすわる分だけの場所を汚染したような例もあります。

C.核汚染防御を実施する

核防御は直接の核攻撃を受けた場合を除いては、放射件物質に対する防御が中心となります。そして放射性物質に対する防御は「強度汚染地域からの避難」・「除染」・「生活空間のシェルター化」・「予防治療」・「避難後・シェルター後の生活」の四つに分かれます。

1.強度核汚染地域からの避難

核汚染源からどのくらい範囲まで避難する必要があるかは、核汚染源の規模によって異なります。チェルノブイリ規模の核汚染源では、半径40キロメートル以内と、風下100キロメートルに広がる扇状の地域は強度の汚染地域です。汚染規模を汚染発覚初期から正確に把握する事は不可能です。したがって核汚染源が確認された段階で、半径40キロメートル・風100キロメートルの範囲は、避難の準備を開始します。そして、避難行動と平行して、汚染規模の情報を収集します。
「強度核汚染地域からの避難」を決定した時点で、速やかな避難を開始します。風下の地域の判断は、風下のデータがない場合は汚染源から東側約30度の扇状とします。これは夏は若干弱まりますが、日本の上空は偏西風(西から東に吹く風)が常に吹いているからです。
しかし、これはあくまでも原則です。この上空の偏西風とは別に、時と場所によって風向きの異なった地上風が吹いている事が多くあります。例えば福島第一・第二原発などは、真には「やませ」と呼ばれる北東の風の多く吹く地域にあります。また海と陸との温度差によって生じる海陸風は、日本の平野部のほとんどで見られます。
したがって自分の居住地域から、最低100キロメートル以内の核施設や戦術目標(軍施設など)・戦略目標(首都など)の位置を確認します。そして核汚染源予想位置と自分の居住地域の地理的・気象的条件に応じた避難計画を作成します。

2.ヨウ素剤の使用の実際

a.ヨウ素剤の必要件

呼吸や飲食で取り込まれた放射性物質によって、体内から被爆することを「内部被爆」と言います。原発事故により汚染された地域では、放射性同位元素の「ヨウ素131」による内部被爆の対策が重要です。体内に取り込まれた「ヨウ素131」は血液を循環し約80%が1~2日で尿中で排泄され、約20%が甲状腺ホルモンの原料としてのどの甲状腺に取り込まれます。
この取り込みは日常の食事に含まれているヨウ素の量に大きく影響されます。平均的日本人の食事で甲状腺に取り込まれるヨウ素は15%くらいになります。ヨウ素を大量に含んだ食事(コンブなどの海藻を多量にとる)では数%になる場合もあります。この取り込率は年齢も大きく影響し、乳児期で約40%で小学生くらいから大人と同じ程度になります。

b.ヨウ素剤の使用

ヨウ素剤は効果を高めるために、事故発生後できるだけ早く使用します。ヨウ素剤とはヨウ化カリウム50mgを1錠中に含んでいる錠剤です。具体的使用方法は以下のようになります。
乳児は初回1錠をすり潰し、ミルクなどに混ぜて飲ませます。牛乳は牧草の汚染が牛の体内でさらに濃縮されており、母乳も母親の汚染を反映します。したがって授乳は缶入り粉ミルクに切り替えます。
1歳以上は初回2錠を水と共に使用します。その後24時間ごとに2錠使用します。使用期間は4~7日間を目安とします。
副作用は非常に稀ですが、発熱・かゆみ・発疹などの副作用がでた場合は使用を中止します。ヨウ素剤が入手できない場合は、ヨウ化カリウムを正確に計量して、1日1gを越えない量を使用します。ヨウ化カリウムは大きな薬局などで手に入ります。

c.注意

大事な事は、ヨウ素剤は甲状腺にヨウ素131が取り込まれるのを抑えますが、甲状腺に取り込まれたヨウ素を131を排泄するにはヨウ素剤だけでは効果が無いということです。

3.放射線障害の予防薬・治療薬

a.朝鮮人参の服用
朝鮮人参を放射線に被爆する数日前から服用すると、放射線障害を強く押さえる効果があります。1日の用量はO.5~3.Ogで、用法は粉末で頓服するか煎じて使用します。
エキス製剤を使用してもかまいません。

b.グルタミンの服用
アミノ酸の1種であるグルタミンを服用すると、腸の放射線障害をほぼ完璧に抑える事が出来ます。1日の用量は1.5~4.0gです。用法は1日数回に分けて、水に溶かし1時間以内に服用します。

c.体内に取り込まれたセシウム137の除去
セシウム137は体内に取り込まれた後も、体内で循環します。そのため胃で吸着剤と結合させ体外に除去する事が可能です。
使用される吸着剤は、フェロシアン化鉄で一般にはPB(プルシアンブルー)として知られています。
使用法は1g/1回で、3回/1日。水と共に服用し、3週間以上継続します。高度内部被爆者には10g/1日を8~10日間投与し、小児には3gを3日間投与した例もあります。副作用は特にありませんが、大量投与で便秘がみられます。

4.除染

a.除染の重要性
放射性物質に汚染された身体から、汚染物質を取り除くことを「除染」と言います。放射性物質が身体や持ち物に付着している間、被爆は続きます。したがって除染はできるだけ早く行う必要があります。また除染前に雨に濡れるなどすると付着した放射性物質が溶解し、内部に沈着するので除染できなくなります。汚染されていない水でも濡れないよう注意します。具体的なやり方は以下のようになります。

b.衣服・所持品の除染
汚染地域で着ていた衣服を取り替えます。上着や靴・靴下などは、降下してくるチリや歩く時に舞い上げたチリに強く汚染されます。必ず取り替え廃棄します。基本的に汚染地域で着ていた衣服・持ち物はできる限り廃棄します。廃棄できないものは、少なくとも「ヨウ素131」の半減期間の4倍以上(8日×4=32日)は、隔離保管して使用しないようにします。

c.体表の除染
頭髪や皮膚の露出している部分は大量のぬるま湯で流水洗浄します。シャンプーや2~3%の中性洗剤を使いスポンジで軽く流し洗いを繰り返します。各部位を3分くらいは洗浄します。外傷があれば3%過酸化水素水(商品名オキシドール)で洗浄します。除染前に漏らした髪の毛などは除染しきれないので、剃髪して出来るだけ除去します。

d.体内腔の除染
鼻腔洗浄(ネーティ)・胃洗浄(ガージャカラニー)・腸管洗浄(サンカプラクサーラクリヤ)なども必要に応じておこないます。

5.生活空間のシェルター化

避難できない状況や、避難までする必要があるかどうか判断しかねる場合は、できる限りシェルター化した空間で過します。そしてシェルター外では標準防護服セットのような防塵装備を着装しできるだけ被爆を防ぎます。
この生活空間のシェルター化は標準で2~4週間行います。これはこの2~4週間で半減期の短い放射性物質がある程度減少するからです。そしてその後は、半減期が数十年と長い放射性物質の対策が中心となるため、シェルターが実用的でなくなるからです。
生活空間のシェルター化の実施項目は以下のようになります。

0.2~4週間分の水と食料は常に用意しておきます。

a.扉や窓を閉めます。閉めた窓は布ガムテープなどで目張りやコーキングガンでパテ埋めをします。出入り口の扉も上下の隙間から外気が流入しない様に、出来るだけ狭くします。核攻撃や放射能雲が直撃するようなコースに位置する場合は、鉄筋コンクリートの住居でなければ十分な気密性がありません。

b.エアコン・換気扇・郵便受け・換気口などの外気流入口を塞ぎます。そして目張りやパテ埋めなどをします。換気の必要が生じるので火は使いません。建物内の密閉度が高くなると、温度変化などにより外気との気圧差が生じ、わずかな隙間から外気を吸い込みます。したがって外気から微粒子を除けるフィルター(ヘパフィルターなど)を換気口に取付けることがベストです。

c.ありとあらゆる容器に飲用水を貯めます。ただし放射能雲が到達している可能性がある場合は水道水も汚染されていると考えます。したがって汚染源から近く、情報の入手が遅かった場合は備蓄していた水だけで過すか、ある程度の被爆覚悟でミネラルウォーターなどを買い出しに行くことになります。標準核防護服セットはこのような場合に必須となります。

d.家の中でも、窓や入り口から最も遠い部屋をシェルタールームとして、そこを中心に生活します。出入り口はシェルタールームから一番遠い所以外は、窓と同様に塞ぎ、出入り口は1ケ所にします。

e.空気清浄機を何台か買っておき、シェルターとした部局と玄関までの部屋に空気清浄機を置きます。

f.室内でも防塵マスクなどを着用し、できるだけ空気中の塵を吸い込まないようにします。

6.避難後・シェルター後の生活

a.出来るだけ外に出ないようにし、雨や風のある日は外出しないことを守ります。特に強度核汚染地域の風下になるような気象条件では、外出を避け決して雨に当たらないようにします。またマスク・帽子・手袋は必ず着用します。そして数回の着用の後は廃棄することを勧めます。

b.飲水や調理用の水は、水道水を出来るだけ使わないようにします。使う場合はRO浄水器やシーガルフォー浄水器を通したものを使います。可能であれば、飲水は核汚染前製造の備蓄水・ミネラルウォーター・各種飲料などにします。

c.食品を購入する時は日付や賞味期限を確認し、核汚染前の製造のものを選びます。また生産地も、強度核汚染地域から遠い産地のものを選びます

8.放射線測定の数値をどう解釈するか

測定値がどの程度まで上がると、異常と判断すべきでしょうか。結論としては、普段から自分の居住地域の環境放射線を測定しておき、その他が徐々に、または急激に増加してきたら情報を収集し、核汚染対策を実施する必要があります。大事なことはいかに早く、原発事故等についての正確な情報をキャッチできるかということですから、日頃から測定値の動きに気をつけて、測定値の変化について安易に考えず、原因を追求してください。
また一般人の許容線量限度(無害と言う意味ではない)は、1mSv/年(1年間あたり1ミリシーベルト)です。千葉県のある場所では環境放射線が、約10カウント/6秒なので、これは、約0.1μSv/hrであり、この線量を1年間浴び続けると、
0.1×24(時間)×365(日)=876μSv/年=0.876mSv/年
となり限度範囲内です。計測値(カウント数)から線量当量率を算出するためには、以下の計数管の特性に関する関係式を用いました。1Svは、1/1000mSv(1000分の1ミリシーベルト)のことです。
108カウント/6秒=1μGy/hr
=1μSv/hr
ある人が、1シーベルトの放射線に被曝すると(合計が1Svということであって、短期間に被曝しようとも長期間の合計が1Svであろうとも関係ない)、この人はこの被曝よって、40%の確率で将来ガン死する可能性を背負ったことになるといわれます。
すなわち、被曝者の5人に2人は将来において、ガン死するということです。この確率から、1mSvの自然放射線に毎年コンスタントに被曝し、これが25年間続くと、1000人に1人がこの被曝が原因で将来ガン死する可能性が出てきますし、短期間で大量の放射線に被曝した時の急性死亡者は短時間に大量の放射線に被曝した時に発生します。同じ線量でも、長期にわたって被曝したという場合は、急性障害の出ない場合もあります。そこで、実効的な被曝線量として、最初の7日間の線量に、引き続く23日間の線量の半分を加えた線量を短期線量と定義します。この短期線量を急性死を評価する時の目安にします。
短期線量2.OSv以下の時 → 急性死亡率 0%
〃  2.7Svの時   →   〃 10%
〃  9.3Svの時   →   〃   99%

9.放射能(放射線)を表す単位について

吸収線量(グレイ:Gy)と線量当量(シーベルト:Sv)は生体に与えるエネルギーの大きさ(作用の大きさ)を表します。Gyは、単に1kgあたりに与えられるエネルギーの量を表し、Svは吸収線量にさらに生体に与えるダメージを考慮に入れられた線量の単位です。一般に、線量当量(Sv)=生物学的効果係数×吸収線量(Gy)で表されます。例えば、ウランやプルトニウム等のアルファ線の様に生体に与えるダメージが大きい放射線では、1Gyは20Svに仰当します。β線やγ線ではこの関係が、Gy=Svとなります。照射線量として、レントゲン(R)という単位がありますが、これも同様なエネルギいを表す単位で、多くの場合、1R=0.0093Svと考えてよいでしょう。1Rとは、1Kgの空気に照射して、正および負の、それぞれ 0.258ミリクーロン(mC)のイオンを作る線量と定義されています。
通常、これらの値はGy/hr,Sv/hr,R/hrなどのように単位時間当たりの量、すなわち線量率で表す場合が多いです。

* * * *

とまあ、1997年に書かれたことを考えても、避難の考え方、内部被曝の考え方、除染の対応など、現在の状況にあてはめても十分通用する内容のように思えます。というより、当時報道されていた新聞各紙やマスコミの情報よりよほど正確なものかもしれません。
そして、専門知識を持たない一般の信者を対象としているため、専門的でありながら要点が簡潔にまとめられています。

3.放射線障害の予防薬・治療薬の項目に関しては、私も全く知らなかったのですが、対策として有効なのでしょうか?
体外のセシウムの排出などは、おそらく内部被曝の状況が明らかになるにつれ、必要となる措置のはずです。

政府が速やかにこういった手順の通りに被災地に対応していれば、人々の被曝は防げたのかもしれません。間違いなく言えることは、原子力安全委員会はこういった情報を人々に流し、対策や避難を啓蒙すべきでした。奇しくもこの手引きに書かれている通り、政府やマスコミは事態の隠蔽を行っており、まさに真逆の結果につながったことは残念でなりません。

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Comments

Comment from 匿名
Time 2013年3月2日 at 2:40 AM

放医研の研究で、酵母が効くことが判明しています。

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