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福島第一原発潜入取材の小原一真氏 10月に現地報告会

2011-09-14 | 震災・原発 | By: sorakuma


福島原発にて、労働者達の実態を直接潜入取材した小原一真氏の現地報告会が10月に開催されるとのことです。

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震災から6ヶ月以上経過した被災地の現状をフォトジャーナリスト小原一真が写真と動画によるスライドショーでレポートを行う。6月18日から大阪にて開催された写真展「東日本大震災 3.11. 小原一真写真展」に続く現地報告会。ポートレート写真に写し出された被災者の半年後の生活。そして、今なお不安定な状況が続く福島の状況を伝える。
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詳細はこちら


小原一真氏はHPにて、次のようにコメントしています。

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Frontline in Fukushima

未だ収束の目処が経たない福島第一原発。震災から5ヶ月経過した今でも東京電力はジャーナリストの取材を禁止し情報統制を行っている。

福島第一原発1号機建屋から直線距離で200メートル程北西に位置する免震棟。ピンク色のシートに壁面と床が覆われた中に入るとすれ違った男性の胸ポケットから線量計の警報音が鳴りだした。免震棟内の各部屋の壁にはその部屋の線量が書かれたものが掲示されている。そのほとんどが毎時15マイクロシーベルト以上の測定結果を示しているが、測定時期が4月のものも未だに更新されずに掲示してある。

午前7時半。同行した作業員の第一回目の作業が始まる。作業は屋外で1時間行われ、その後、一度免震棟に戻る。1時間の休憩時間が与えられてはいるが、スクリーニングや防護服を再度装着する時間を考慮すると実質の休憩時間は30分程度。1時間の作業時間と1時間の休憩時間。これを一日に3回繰り返し、この1日の作業は終了する。

2回目の作業が始まる9時半過ぎ、作業員と同じ服装で免震棟の外に出た。防護マスクをつけて20分程度で鼻の奥にツンとした痛みを感じた。呼吸が非常に苦しい。30分で左後頭部が痛み始めた。酸素が足りないのか、マスクを強く締めすぎたのか。1時間が経つ頃には頭部の痛みが限界に達し、マスクを外したい衝動に駆られた。

午前11時半。2回目の作業を終えた作業員が免震棟に戻ってくる。疲れきった作業員たちが床の上に敷かれた銀マットの上で所狭しと横たわっている。銀マットからあぶれた何人かの若者たちは廊下に体育座りで仮眠をとっている。頰が赤く、あどけなさの残る青年もいる。朝のうちは談笑し余裕が見られた作業員たちだが、この時間帯は会話も少なめになり、ただ体力の回復に努めているように見えた。

8月1日、1号機と2号機の間の排気筒付近で1万ミリシーベルトが検出された。しかし、この日も作業員はその事実を知らされないままたんたんと働いていたという。

震災から5ヶ月以上経っても見えてこない作業の実態と作業員の顔。どのような人間が私たちの日々の生活の安全を支えてくれているのか。そして作業員の安全は確保されているのか。私はそれを知りたかった。匿名報道が一般的になってしまった作業員に関するニュース報道。私たちは自分の生活を守ってくれている人間の顔を隠さなければいけない状況をもっと重く受け止めなければいけない。
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