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ひまわり作戦 効果がない? 吸収率わずか1/2000[更新]

2011-09-15 | Interested, 震災・原発 | By: sorakuma



ひまわり作戦、ひまわりのセシウム吸収率を利用して土地を除染する作戦の効果が芳しくない…そんなニュースがあがっていました。

福島県内、廃棄土壌は最大400万トン 農地除染で指針 農水省、ヒマワリ活用は断念

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同省は土壌中のセシウムの吸収率が高いとされるヒマワリを栽培し、除染する方法も検討。しかし実験の結果、吸収率は低いことが分かり、実用化は断念された。

指針は放射性セシウム濃度が1万ベクレル以上の農地について、セシウムが付着した土壌を表面から深さ5センチ程度まで削り取り、廃棄するのが適当とした。濃度が5千~1万ベクレルの農地は表土を削り取るほか、表土と地中の土を入れ替えたり、水田なら水に浸して放射性物質を取り除いたりする方法も効果的とした。
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具体的な吸収率はこちらに記載がありました。

ヒマワリ除染「ほとんど効果なし」…農水省実験

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実験は今年5月から福島県飯舘村などの農地計約70アールで、〈1〉表土を削り取る〈2〉水でかくはんし、流す〈3〉表土と地中の土壌を入れ替える〈4〉ヒマワリなど植物に吸収させる――の4種で実施した。

このうち、最も効果が薄かったのが〈4〉で、5月に種をまき、8月に開花したヒマワリの場合、土壌1平方メートル当たり約107万ベクレル含まれていた放射性セシウムのうち、吸収できたのは約2000分の1の520ベクレルにとどまった。
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9/15追記—-
520ベクレルが少ない、と最初思いましたが、一本のひまわりで吸収可能な量には当然上限があると思います。これが、1000ベクレルの土壌で500ベクレル吸収したなら50%ですし、500ベクレルの土壌からも500ベクレル吸収したなら100%になります。
土壌1平方メートルあたりにどれだけのひまわりが植えられ、それら1本1本がどの程度吸収されていたのか明らかにされていないことも、結果の印象を変えてしまうのではないでしょうか。
NHKが直前で行っているニュースでは、セシウムをはっきり『吸収した』と効果を実証しており、結果に矛盾があります。

ひまわりによる放射性物質の除去活動について

なんらかの形で検証されるべきです。ひまわりに効果がなかった、ということを印象づけたい意図があるのかもしれません。
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菜の花作戦と共に、チェルノブイリでは効果を発揮したひまわりが効果を発揮しなかった理由は不明ですが、農水省は土壌の削りとりにより除染を行う方針に変更しました。

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削り取りにより発生する汚染土壌は政府が最終処分場を整備するまでの間、コンクリート製容器で一時的に保管することが適当とした。汚染土壌の発生量を減らすため土壌からセシウムを分離する技術の開発も進める。
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問題は、膨大な量の『放射性廃棄物』、汚染土壌をどうするか、ということになります。

<セシウム汚染>ヒマワリ栽培は効果小 農水省が実証実験

農水省の試算では廃棄土壌は350万トン~400万トンと見られています。
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これらの方式では10アール当たり30~40トンの廃棄土砂が出る見込み。1キロ当たり5000ベクレルを超える農地は福島県内に約8300ヘクタールあると推計され、土砂は単純計算で約350万トン(東京ドーム2個分)に上る
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除染対象、福島全土の7分の1 専門家が最大値試算

最終的な除染対象はどのくらいになるのでしょうか。専門家の分析では次のような試算がなされています。

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東京電力福島第一原発事故に伴い、放射性物質の除染対象になる可能性のある地域は、最大で福島県全体の7分の1に当たる約2千平方キロに及ぶことが専門家の試算で分かった。除染土壌の体積東京ドーム80杯分に相当する1億立方メートルに上る計算だ。
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果たして、そんな土壌をどこに保管し、どのように処理するのでしょうか…。
除染が必要なのは福島県だけではなく、東日本全体に及ぶと見られます。
それだけの土地面積を除染することは、そもそも可能なのでしょうか。

9月14日、児玉龍彦氏やメーカーのトップが集まり、除染活動を効果的に行う方法についての検討会が開かれました。
ひまわり作戦がダメだったとしても、日本が本来持っている技術力が失われたわけではありません。
どんな内容が検討されているか、下記の動画でご参照頂ければと思います。

児玉龍彦氏登壇「放射能除染についての勉強会」 2011年9月14日記録

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Comments

Comment from Manta19
Time 2011年9月15日 at 8:53 PM

丁寧な記事ですね。
植物が育つ過程で、カリウムを吸い込みます。
セシウムとカリウムは非常に似ており、植物が間違ってカリウムのかわりにセシウムを吸い込むと言うわけです。
ヨーロッパの土壌と、日本の土壌では比較になりません。
日本の土壌は、カリウムのたっぷりはいったメタボ農地ですから、わざわざカリウムに似た元素を吸い込まなくてもいいわけで。
さらに、セシウムは粘土と吸着すると、非常にはがしにくく、硫酸で洗浄しても剥がれることはありません。5モル、6モルなら可能ですが、土壌も破壊されてしまいます。
そのような固く吸着した状態から、植物がセシウムを剥がすことはできません。ですから、チェルノブイリで効果があっても、日本では効果が無いわけですね。
そもそも、チェルノブイリでも画期的除染効果は認められていません。
効果があるなら、今年で、25周年をむかえるチェルノブイリで除染が進んでいるはずですが、未だに高い濃度は変わらずです。

Comment from sorakuma
Time 2011年9月15日 at 11:16 PM

コメントありがとうございます。

土壌の違いまでは考えが及んでいませんでした。
カリウムとセシウムを誤認させる効果を狙っているため、元々カリウムが多量に含まれている日本の土壌では効果が薄い。ヨーロッパと日本の土壌という大前提が違っていた、ということなのですね。
そして、土壌に固着してしまったセシウムを剥がすことが難しい…。

現状を考えると、今ある方法で、広大な面積、体積に対して効果的な除染を行うのは非常に難しいように思っています。
先日、産業総合研究所が報告したプルシアンブルーによるセシウムの除去にしても、これだけ大量の土壌を処理することが可能とは思えません。

セシウム濃度のある程度高い土壌を除染して農地として再利用するより、そういった土地を国が買い上げ、バイオエタノールや太陽光発電などへ方向転換する動きが、国家としては有効なのではないかと思っています。福島の方の心境を考えると、心は痛みますが…。

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