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「放射能の除染」を行うということ、その危険性

2011-10-30 | 震災・原発 | By: sorakuma


事故当初、3月16日にこんな記事が出ていました。

「放射能の除染」はいったいどのようなことをするの?
http://dailynewsagency.com/2011/03/16/nuclear-decontamination/

日本でいずれ必要になるであろう除染について、海外で実際行われている除染活動を紹介したものです。
画像を紹介すると…。

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除染を行なう隊員は一般的にこのような防護服を着用します。目止めのために手首・足首にテープが巻かれ、放射性物質から体を守ります。

使用後はこのように洗浄した上で放射性廃棄物として処理されることになっています。基本的には使い捨てです。

ごしごしとこすられる隊員。結構うすい素材なのが分かると思います。

降り積もった放射性物質を踏んで汚染されてしまうケースが多いので、靴は特に重要な除染箇所。

防護服を脱いだあと再び測定が行なわれ、もし放射線が検出されるとさらに洗浄が行なわれます。現在原発の近くで行なわれている除染作業は、おそらくこのレベルのものだと考えられます。

水を送るポンプ車やシャワー用テントなど専用装備が多いため、多くの軍では専門の部隊が編成されます。陸上自衛隊では中央即応集団の中央特殊武器防護隊のほか「化学科」と呼ばれる部隊になります。

毒ガスや核兵器などが用いられた地域からの道路に検問をしき、除染を行なうのもこうした部隊の任務。とにかく外部に汚染を広げないために色々な対策がとられます。

もちろん「除染」は人間や車だけでなく、こうした大型船舶にも行なわれます。これは1946年に行なわれた核実験「クロスロード作戦」の後除染される船艦ニューヨーク。

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これらの画像は決して大げさなものではありません。
本来の除染活動とは、然るべき装備を元に、入念に管理され、除染活動を行う人員への被曝の影響を最小限にした上で行われなければならないものです。

除染活動の危険性は、カレイドスコープさんにて指摘されています。

とても危険!除染作業での内部被曝を避けよう|カレイドスコープ
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-828.html

一部を引用すると…
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除染作業員50万人のうち2万人が死亡して、20万人が放射能障害に苦しんでいる、という現実

チェルノブイリ原発事故から25年経った今も、現地では除染活動が続いています。

当局は、ウクライナとベラルーシの国境にまたがる半径30km圏内を立入禁止区域にしました。
現在は、約3500人の除染スタッフが毎日この圏内に入ってきて、事故現場の監視や除染、警備を行っています。

除染作業は最低でもあと50年間は続けられることになっています。
気の遠くなるような話ですが、日本でも、これから本格的な除染作業が始まります。何年も何十年も、それは続けられます。

チェルノブイリでは多くの除染作業員が動員されました。
そして、新たな内部被曝の悲劇が、ここから始まったのです。

除染作業員には、何年も何十年も経ってから健康障害が顕れ、仕事もできず、国からの十分な補償もなく、数年後には「棄民」扱いになっているのです

まだ、若いのに容貌は老人のように衰え、自分で動こうという気力も萎えてしまっています。

チェルノリブイリでは、放射線障害の恐ろしさなど何も知らされないまま軍人や警察官が除染活動に投入されました。
爆発直後の、こうした作業員は全員、まもなく亡くなったのですが、次の段階の除染作業に担ぎ出された人々は、ガンや、放射線による内臓の機能障害、脳神経障害に今も悩まされ続けて入ます。

その数は、軍の発表によれば、「50万人の除染作業員のうちのほとんどが何らかの症状を訴え、病院に通っていたが、やがて早い時期に2万人が死亡、20万人が今でも障害に苦しんでいる」。

残りの約30万人の人たちにも不安は残ります。

(公式発表では犠牲者は59人ということにされてしまっていますが、現場作業員50万人と避難した13万人に対して調査を行ったことがないので、実際は2万人以上と言われています)。
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日本においては言葉のみ広く知られ、さもあたりまえのことかのように推奨されている「除染」という言葉。

しかし、日本で実施されている除染活動とは次のようなものです。

福島に除染ボランティア集結「本当に感謝」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111029/trd11102910300003-n1.htm

この画像と、冒頭のいくつかの画像を比較してください。
本来行われるべき除染活動とはかけ離れた、装備も準備もなく、管理さえされていないというのが実態です。

除染活動の程度の差こそあれ、彼らは準備のないまま被曝し、衣服や靴についた放射能を自宅に持ち帰っていることでしょう。
マスクをしていなかったのであれば、肺から放射能を吸入し、10年後、20年後に発症する肺がんと言う形で死の宣告を受け取っているかもしれません。
全身くまなくシャワーやブラシで正しく除染され、放射線の数値に影響がないことは確認できているでしょうか。
日本の除染活動で、そういった管理が徹底されているという話は聞いたことがありません。

彼らは間違いなく新たな被爆者となってしまっているでしょう。
知識も装備もなしに、徒手空拳で放射能災害に立ち向かうことは、竹槍で戦闘機を落とそうとすることによく似ています。
それがさも美しいであることかのように報道されていることも、よくよく考えなければなりません。
本来マスコミや専門家は、こういった除染活動の危険性や、本来のあり方について指摘しなければならない立場のはずです。

福島のみならず、首都圏の各自治体では、除染活動をどのように行うべきかについて日々検討されていることと思います。
しかし、除染活動は、私たちが今まで行なっていたような「ゴミ拾い」や「ドブさらい」などとはわけが違う危険な作業です。

すぐとなりに、青酸カリや毒ガスが存在しており、それを生活圏から少しだけ移動させる程度のものであることを認識し、入念な事前準備と健康管理を行った上で、軍隊などの技術に習熟した人員・専門家が行うべきものであることを把握した上で行わなければならないのです。
さもなくば、土地を守るために人々を殺す、そういった事態を招くことになるでしょう。

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Comments

Comment from きんにく
Time 2011年11月2日 at 12:17 AM

はじめまして。除染とは実際こんなに恐ろしいものとは知りませんでした。こうして記事にして情報を配信する管理人さんは素晴らしいです。

Comment from sorakuma
Time 2011年11月2日 at 1:34 AM

はじめまして。きんにくさん。
blogにて記事を紹介いただきありがとうございます。

私など、本当に2番煎じ、3番煎じですよ。
自分で調べたことよりも、他の誰かが調べた素晴らしい内容の記事を紹介させていただくことが殆どです。

除染についてですが、除染は応急処置的に行うものと、超長期的に、数年、数十年をかけて行われるべきものの2通りあると考えています。

今回福島のボランティアで行われた除染は、あくまで応急処置的に行われたものであり、本来は、より汚染が軽微である地域に行われるべき除染だと考えます。

ところが、実態としては『他に比べ放射線量が高い大波地区で実施』されました。
除染活動の中で、吸入被曝や、衣類からの被曝、付着した放射能の拡散を許してしまっているのは間違いありません。

こういったボランティアレベルの除染は、リスクの比較的少なく、除染の影響の大きい都市部の学校や児童施設などで行われるべきものだと考えます。

そして、除染に数十年かかるような地域では、まずは人々を避難させることが先です。
いつ終わるともしれない除染より、彼らの避難や生活の補償こそ行われるべきです。

原発事故以降、マスコミは除染のリスクを報道することなく、より美化して報道しています。
放射能の被曝者が多くなればなるほど、被災地とその他の地域のガン発症率などの地域差が少なくなるため、国からの賠償が減ると言われていることもその一因になっているのかもしれません。

除染を行うよりまず考えなければならないのは、あらゆる意味で汚染の拡散を止めること、そして、その発生源となる原発を止めることである、と考えています。

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