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NHKが語る『“東京でも避難必要”の危機感』

2012-02-28 | 震災・原発 | By: sorakuma

“東京でも避難必要”の危機感も
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120227/k10013322662000.html

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東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証を進めてきた民間の事故調査委員会が、28日、報告書を公表します。
この中では、政府内部で事故直後から被害拡大への危機感が強まり、当時の枝野官房長官も「東京でも避難が必要になる『悪魔の連鎖』が起きるおそれがあると思った。そうならないよう押さえ込まなければいけないと考えていた」と心境を明かしていることが分かりました。

エネルギー問題の専門家や元検事総長ら6人の有識者が委員を務め、国から独立した立場で原発事故の調査を進めていた民間事故調=「福島原発事故独立検証委員会」は、去年の9月から半年間にわたって日米の政府関係者らおよそ300人に聞き取りなどを行ってきました。
28日に公表される報告書によりますと、事故の3日後の去年3月14日には、福島第一原発の当時の吉田昌郎所長から「炉心の溶融が進み、燃料が溶け落ちる可能性が高まった」との情報が当時の細野総理大臣補佐官に伝えられ、官邸や専門家の間に強い危機感が広がったということです。
福島第一原発では、3月14日から15日にかけて2号機の核燃料が冷却水から露出して破損し、圧力抑制室から大量の放射性物質が外部に放出されたとみられています。
当時、官房長官として政府のスポークスマンを務めた枝野経済産業大臣は、このころを振り返り「核燃料が露出する状態が続けば、多くの放射性物質が漏れて作業員が立ち入れなくなる。近くの福島第二原発など、ほかの原発にも影響が広がって最終的には東京でも避難が必要になるという『悪魔の連鎖』が起きるおそれがあると思った。そうならないよう事故を押さえ込まなければいけないと考えていた」と心境を明かしていることが分かりました。
そのうえで、「こうしたシナリオは官邸で共有されていた」と述べているということです。
官邸が描いていた最悪のシナリオが当時、表に出ることはありませんでした。
政府の情報発信について民間事故調は報告書の中で、「迅速な情報開示と、正確性の確保という2つの要請のせめぎ合いの中で試行錯誤していた様子がうかがえる」と分析し、今後、議論を進める必要があると指摘しています。
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東京でも避難が必要になる恐れがあったと語る政府関係者。しかし、一方で彼らはこんな発言をしているのです。

SPEEDI“存在も知らず”
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120228/k10013333181000.html

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去年3月の原発事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI」が住民の避難にいかされなかったことについて、菅前総理大臣ら、事故の対応を中心となって行った政治家たちが「所管する文部科学省などから説明を受けず、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と民間の事故調査委員会に対して証言していることが分かりました。

原子力事故が起きた際に放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」は、開発・運用に120億円の費用が投じられながら、去年3月の原発事故で住民の避難に生かされず、政府の対応に批判が出ています。
これについて、28日に公表される民間事故調の報告書の中で、事故対応を中心になって行った菅前総理大臣ら5人の政治家が「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と証言していることが分かりました。
調査の対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は、2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、マスコミからの指摘で初めてSPEEDIの存在を知ったと話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。本当にじくじたる思いだ」と述べたということです。
SPEEDIの説明がなかったことについて枝野前官房長官は「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」と文部科学省から報告を受けたと話しています。
これについて民間事故調は、28日公表する報告書で「SPEEDIは原発を立地する際、住民の安心を買うための『見せ玉』にすぎなかった」と厳しく批判したうえで「住民の被ばくの可能性を低減するため、最大限活用する姿勢が必要だった」と指摘しています。
また、災害時の情報発信に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は「原子力災害が起きている最中に指揮官である官邸の政治家が存在さえ知らないというのは通常は考えられない。SPEEDIの存在を政治家に報告しなかった官僚も問題だが、官邸にも危機管理能力がなかったと言わざるをえない」と話しています。
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彼らの言わせれば知らなかったから責任はないとでもいいたいのかもしれませんが、SPEEDIの存在を知らなかったなどということはありえるのでしょうか?

ところが、少なくともSPEEDIの存在を知らしめる、客観的な証拠がありました。

経産省は毎年実施している原子力総合防災訓練。平成22年度にも実施されたこの訓練では、今回のような事態を想定した放射能漏れや住民の避難、そして放射線モニタリングを実施するためのものです。そこにはSPEEDIの存在も明記されています。

首相官邸Webサイトには、訓練を執り行う菅首相が紹介されています。

平成22年度原子力総合防災訓練 – 首相官邸

この時の経験は活かされたのでしょうか。
少なくとも、『SPEEDIの存在さえしらなかった』というのが事実であれば、この時の経験は全て記憶から消え失せていたのでしょう。

枝野前官房長官の言葉、
「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」と文部科学省から報告を受けた
というのは、本当でしょうか?

文部科学省は、しかしその信頼性の低い情報を、外務省を通じて米国に提供しています。

拡散予測、米軍に提供 事故直後に文科省
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012011601002390.html

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東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。

SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
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そして枝野元官房長官は、官邸筋によるとSPEEDI情報の公開をストップした張本人であるといいます。

政治部・阿比留瑠比 首相の責任 全容解明を – SPEEDIは隠蔽
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120108/plc12010803130003-n3.htm

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中間報告は、政府が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」を活用していれば、「住民はより適切な避難経路を選べた」と指摘している。

中間報告にはないが、官邸筋によるとこのSPEEDI情報の公開をストップしたのが当時の枝野幸男官房長官だった。

 「情報はどこかで一元化して勝手に出さないように」

枝野氏が原子力安全・保安院などにこう指示した3月17日のデータでは、後に全村避難を余儀なくされた福島県飯舘村で「相当な数字が出ていた」(官邸筋)。
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政治家たちは、本当にこういった一連の報道を、「知らなかった」という言葉で塗り替えられると考えているのでしょうか?
こうした情報が公開された後でも、彼らは自分たちのポストを変えるのみで、国政の重要なポストに留まっています。

少なくとも確実なのは、東京から人々を避難させる事態など、決して起こりえないということです。
それは、福島の一部地域など非常に汚染レベルの高い地域においても避難を徹底しない現状を見れば明らかです。
現政府が優先しているのはあくまで経済や、東電を始めとする既得権益者の保護であり、そこに住む人々のことなど考えてすらいないのですから。
今後どれだけ事態が切迫し、大量の放射能被曝が懸念される事態が訪れたとしても、『政府が東京から人々を避難させるシナリオ』など存在しえないのです。

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