焼却炉の中で約36%の放射性物質が「行方不明」に
大阪市議会の災害廃棄物の広域処理についての議事録で、こんな報告がされていました。
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資料の裏面に縦型の試算結果を載せておりますが、このデータによりますと、物質収支の試算の結果は、焼却炉に投入された放射性物質のうち、約36%が行先不明になるとの結果となりました。真ん中当たりを見ていただいたら、その数字が出てくると思います。
この約36%の放射性物質の行先としては、排ガスへ移行しているか、もしくは焼却炉などの設備に残留していることなどが考えられると思います。
排ガスについて考えてみますと、先ほどの資料にある排ガスの放射能濃度の欄をごらんいただくと、検出限界値が0.97ベクレル/立方メートルとなっており、この値を最大値と見積もって試算してみたところ、約11%が煙突から排出されている可能性が否定できない結果となりました。
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99.99%除去できる…という謳い文句に騙されず、実際には11%の放射性物質が煙突から放出されている場合、1日120トンペースで1年間焼却を行うと、約4億4000万ベクレル以上の放射性物質が大気中に放出される可能性がある、というものです。
これはつまり東京の焼却施設で今起こっていることにほかなりません。
これを裏付けるかのように、焼却施設からの放射性物質の放出や東京の焼却施設で作業員が被曝、という報告もされています。
東京都内の清掃工場で作業員被曝 深刻な放射能汚染
「汚染がれき」焼却、清掃工場から放射性物質を放出か
焼却施設は元々放射性物質を処理するためのものではなく、設備も十全であるとは言えません。
瓦礫や汚染された物資を受け入れることは、町中に放射性物質を放出させる小さな原子炉を作っていることにほかなりません。